米原発過去2年で5件目の廃炉決定 。費用増加で経済合理性を喪失。かつて1000基が100基以下に | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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「原発なくそう ミツバチの会」の活動報告や事務局ノブクンの日々のつぶやきを発信しています。

米電力会社のEntergyは、米国東部にある原発バーモント・ヤンキーを昨年末の29日に稼働停止した。

日本の東電福島第一原発事故に伴う安全対策の強化コストを踏まえると、発電採算が合わなくなったというのが理由。経済合理性に基づく判断の結果だ。

バーモント・ヤンキー原発の稼働停止によって、過去2年間で廃炉に踏み切った米原発は5基目となる。この結果、米国で稼働中の原発は100基を下回る99基となった。

米原発は一時は1000基が稼働していたが、コストアップにより、10分の1に縮小されたことになる。

シェールガス発電などが増える米国では、すでに原発は「時代遅れ」の発電設備に位置付けられている。

 

稼働を終えたバーモント・ヤンキーの原発は、東電福島原発と同様の沸騰水式タイプ。40年以上操業したが、12月29日に原子炉に制御棒が入れられ、運転を停止した。


日本では経済産業省が、40年操業の限度を超えた原発についても再稼働を目指しているが、米国基準に照らすと、日本の再稼働路線は安全性と経済合理性を無視した異例な行為ということになる。

Entergy 社は、原発設備をすべて減価償却して発電しても、シェールガスや再生可能エネ発電に対抗できない。原発を稼働させることはお金を失うことにつながる、と説明した。

バーモント原発の廃炉化は、経済的合理性の喪失という点が決定的だが、同時に長年にわたって市民団体が原発撤去の市民活動を展開してきたことも影響している。「 Citizen Awareness Network」などが粘り強い反原発運動を展開してきた。

Protestors support the closing of the Vermont Yankee nuclear power plant at the Statehouse in January 2012 in Montpelier, Vermont.

 

この2年間でバーモント・ヤンキー以外に廃炉になった原発は、カリフォルニア州のサン・イノフレ原発(2基)、ウィスコンシン州のキューワウニー原発、フロリダ州のクリスタルリバー原発が数えられる。


いずれも市民団体の反原発活動が影響している。さらにこのほかにも、フロリダ州で、納税者が原発稼働に対する州や自治体の支援に反対して操業停止になっている。

http://ecowatch.com/2014/12/29/vermont-yankee-shuts-down/#comments



Finance GreenWatch」より転載




原発再稼働は経済的合理性の喪失そのものだという認識が、エネルギー大国の面目躍如と言うところか。
原発なんかにしがみつくエネルギー政策に固執し続ける日本は、10年か20年後には確実にエネルギー後進国に成り下がる。
「読売」や「産経」も、こうしたアメリカの事例を、少しは取り上げて報道したらどうなんだ。

「原発なくそうミツバチの会」は10日(土)午前11時から、「かんなみ知恵の和館」前で今年最初の街頭宣伝署名活動を行うことにした。当日は知恵の和館で若い母親向けの企画行事が催されるので、それに併せて訴えたいと思う。

原発大国アメリカでも市民運動の成果が報告されているのだから、僕らも大いに学ばないといけないと思う。


関連記事を。


みなさま(拡散歓迎、重複失礼)

FoE Japanの満田です。
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

さて、福島原発事故に伴う住民の健康管理に関して、環境省の専門家会議が「中間とりまとめ」を発表しました。これにもとづき、環境省は「当面の施策」をとりまとめ、1月21日まで(郵送の場合は、1月19日必着)パブリック・コメントにかけています。

http://www.env.go.jp/press/100098.html

この「当面の施策」はたいへん問題の多いものです。

・甲状腺がん以外のさまざまな疾病に対応した健診や、福島県外の健診については盛り込まれていません。

・福島県健康調査については、「疫学的追跡調査として充実させることが望ましい」としており、個人の 保健目的が縮小されるのかという懸念が生じます。

・福島県で実施された甲状腺検査の2巡目で検査結果が確定した約6万人の子どもたちから、甲状腺がんの疑いの子どもが4人見出されたという深刻な事態を踏まえていません。この結果が公開する前に、環境省専門家会議は、傍聴者を排除してまで大急ぎでまとめた感があります。本来であれば、この重大な事態を受けて、再度検討をしなおすべきであり、県外にも健診を拡大すべきです。


「当面の施策」の問題点について、パブコメの文例としてまとめました。
以下のURLからもダウンロードできます。ご一読の上、拡散していただければ幸いです。

http://www.foejapan.org/energy/action/141231.html

また、1月7日には、緊急セミナーを開催します。ぜひお誘いあわせの上、ご来場ください。
【緊急セミナー】 切迫する放射線被ばくの健診対策

http://www.foejapan.org/energy/evt/150107.html

◆日時:2015年1月7日(水) 18:30~20:45
◆会場:東京しごとセンター(東京都千代田区飯田橋3丁目10-1)5Fセミナー室
最寄駅:飯田橋駅東口より徒歩約5分
◆内容(予定)
1.環境省の「専門家」会議と福島県県民健康調査の最新情報
2.発癌リスクは「識別できない」のウソ
3.議論されなかったこと…癌以外のリスクと県外のリスク
4.UNSCEARとWHOの報告書について
5.パブコメのポイント
6.質疑
※ゲスト:
崎山比早子さん(高木学校、元放射線医学総合研究所主任研究官)
吉田由布子さん(チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク事務局長)
瀬川嘉之さん(高木学校)
阪上武さん(フクロウの会)
◆参加費:500円
◆主 催:FoE Japan
◆問合せ:FoE Japan (エフ・オー・イー・ジャパン)
Tel:03-6909-5983 Fax:03-6909-5986
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http://www.foejapan.org/energy/news/141120.html
通信欄に「脱原発」と書くか、振込み後、事務局にご一報