集団安保でも武力行使 自民提案 派兵無制限拡大も  イケイケドンドンだね | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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安全保障法制の見直しをめぐり、自民党は二十日午前の公明党との与党協議で、武力で他国を守る集団的自衛権の行使容認に加え、集団安全保障に基づく国連の武力行使も参加可能となるよう閣議決定案に盛り込むことを提案した。


中東での機雷掃海を念頭に置いているが、過去にあったイラクへの多国籍軍による武力制裁に自衛隊が加わることにもつながる。海外での武力行使の範囲が無制限に広がりかねず、公明党は強く反発した。


 集団安全保障は国連憲章に反した侵略国への武力制裁を目的にしており、政府は海外での武力行使を禁じた憲法九条に反すると解釈してきた。


安倍晋三首相も五月十五日の記者会見で「政府の憲法解釈とは論理的に整合しない。自衛隊が武力行使を目的とし、湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことは決してない」と明言。


集団安全保障に基づく多国籍軍などへの参加は検討対象から外す方針を示していたが、自民党の提案はこれを転換するもの
だ。

 この日の与党協議では、自民党の石破茂幹事長らが、国民の生命や権利が「根底から覆されるおそれがある」場合に行使を認める新たな自衛権発動の三要件に関し、「国連の集団安全保障に基づく行動も視野に入れるべきだ」と唱えた。


具体的には、戦闘が続く中東を想定した機雷掃海中、国連安全保障理事会の決議が出されたケースを挙げ「自衛隊が出動しているのに、決議が出て集団安全保障措置に切り替わったら『はい、さよなら』と言うわけにはいかない」と強調した。


 これに対し、公明党の北側一雄副代表は「どうして集団安全保障の話が出てくるのか。与党協議で出ていない話だ」と反発。会合後、公明党メンバーは「恣意(しい)的に解釈され、湾岸戦争やイラク戦争に参加できるようになると疑念を生んでしまう」「議論しているのは、わが国の自衛権がどこまで認められるかということだ」と懸念を示した。


 <集団安全保障> ある国が国連憲章に反し他国を侵略した場合、他の国連加盟国が団結して制裁する体制。安全保障理事会で拒否権を持つ常任理事国の対立で国連軍編成が難しく、現実的には湾岸戦争時の多国籍軍のような活動が想定される。同盟国など密接な関係にある国への攻撃を実力で阻止する集団的自衛権は集団安全保障が有効に機能するまでの暫定的措置と捉える考え方がある。日本政府は憲法9条を理由に武力行使を伴う集団安全保障措置への参加はできないと解釈してきた。


「東京新聞」より転載



公明党は屈服したと見て、自民党のやりたい放題になってきた。
こんな暴走政党を支持している国民が5割とは信じられない。
戦争の歴史から学ばない国は、再び同じ愚を繰り返すことになるのではないか。



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石油は国内に193日分備蓄
石油輸入に「死活的」と言うが機雷掃海に
現実味なし


政府・自民党は集団的自衛権の行使容認に関し、日本向け石油量の8割が通過する中東のホルムズ海峡を念頭に、戦時下での自衛隊による機雷掃海を想定しています。


安倍晋三首相は、石油輸入を「死活的に重要」だとして機雷掃海の必要性を強調します。しかし、日本は今年3月末現在、国と民間合わせて193日分の消費量に相当する石油を国内に備蓄していることが分かりました(国110日、民間83日分)。


 石油備蓄は中東情勢の不安定性に対応するために取っている対策です。自衛隊が機雷掃海をしなければ「国の存立を脅かす」(集団的自衛権に関する閣議決定案)という論理は、政府の施策からも矛盾しています。


 資源エネルギー庁によれば、石油備蓄は1973年の第1次石油ショックを受けて75年に制定された「石油備蓄法」に基づいて行われています。


 90年のイラクのクウェート侵攻で日本のタンカー航行にも重大な影響が発生しましたが、同年末時点で日本は142日分の石油備蓄を確保。さらにイラク、クウェート両国からの原油輸入が途絶えた分、サウジアラビアやイランなどからの輸入を増やしました。湾岸戦争が発生した91年の輸入総量はむしろ、前年より微増しています。

 ホルムズ海峡の機雷掃海が焦点になったきっかけは、反米のアハマディネジャド前政権(イラン)が2011年に「ホルムズ海峡封鎖」を示唆したことです。

 米軍は12年9月、13年5月と続けて、バーレーン沖で機雷掃海の多国籍演習を実施してイランをけん制。同演習には海上自衛隊も参加しました。

 そのイランは昨年、穏健派のロウハニ政権に交代。経済制裁の解除をめざし核開発問題で欧米と協議に入っています。防衛省によれば、機雷掃海演習は今年、まだ実施予定がありません。

 石油運搬ルートではホルムズ海峡を回避する動きもあります。アラブ首長国連邦が一昨年、同国西部の油田からオマーン湾岸までの陸上パイプラインを稼働させています。

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「しんぶん赤旗」より転載