必読福島第一原発、地震によって全交流電源喪失に至った経過/岩波書店・雑誌「科学」2014年3月号 | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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「原発なくそう ミツバチの会」の活動報告や事務局ノブクンの日々のつぶやきを発信しています。

国会事故調の協力調査員として、田中三彦さんのパートナーとなって事故解析にあたった弁護士の伊東良徳さんから、重大な報告


 
岩波書店の雑誌「科学」2014年3月号に、福島第一原発は、まず初めに地震の揺れによって全交流電源喪失に至った経過が論証され、掲載されました。



岩波書店『科学(電子版)』第84巻第3号,,2014年




再論 福島第一原発1号機の全交流電源喪失は津波によるものではない……伊東良徳


  (約18MBのpdfダウンロード。最初の3ページ(750KB)についてはこちら)


 東京電力福島第一原子力発電所の電源喪失が津波到達後におこったのかどうか。
この点は,原子力発電所がどのような備えをもつべきかに関する,非常に重要な論点です。

 
伊東氏の論考は,緻密な論証により,津波到達時刻以前に電源が失われたことを示し,東京電力の主張を論破します。
題名に「再論」とあるのは,本誌2013年9月号掲載の同名の論考をさらに深めたものだからです。

 
本稿では,東京電力との主張の相違点を明確にし,東京電力の主張の不合理さをより一層浮き彫りにしています。

 
福島原発事故の検証を独自に行っている新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会において本論文が注目されており,今後の議論が注目されます。

 
今回の論文公開は,本誌の社会貢献活動として,無料で行います。




http://www.iwanami.co.jp/kagaku/eKagaku_201403_Ito.pdf


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短縮版:伊東良徳さんの主張を理解するのにはこちらの方がわかりやすいと思います


http://www.shomin-law.com/essayFukushimaSBO4digest.html



フル・ヴァーション:東京電力の主張に対する反論をきっちり読むにはこちらが適しています   


http://www.shomin-law.com/essayFukushimaSBO4.html





薔薇、または陽だまりの猫」より転載




津波を原因にしておけば、防潮堤だけを高くすれば良いけど、地震動が原因だと地盤、建物等みんな見直さなきゃいけないからね。

こんな状況なのに、浜岡原発審査入りだそうで…


浜岡原発 審査入り 4号機


原子力規制委員会は二十七日、中部電力が再稼働を目指して申請した浜岡原発4号機(静岡県)について審査会合を開き、本格的な審査に入った。想定される南海トラフ巨大地震や津波への対策について質問が集中し、今後、厳格に審査する方針を示した。



 島崎邦彦委員長代理は「巨大地震の発生確率がほかの原発に比べてはるかに高い。震源域で何が起こるか知見も限られている」と指摘。審査では地震の想定が妥当かどうかなどを慎重に確認する方針を伝えた。



 浜岡原発は東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型。事故時に放射性物質を大幅に減らした上で格納容器の蒸気を放出する「フィルター付きベント」について規制委側は「ヨウ素対策もしており先進的だが、それだけに審査も難しい」と指摘し、詳細なデータで性能を説明するよう求めた。



 中部電の担当者は、終了後「地震、津波がポイント。丁寧に説明したい」と述べた。



 中部電の申請によると、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)を従来の最大加速度八〇〇ガルから一二〇〇ガルに引き上げ、揺れが増幅されやすい防潮堤の一部などでは二〇〇〇ガルに引き上げた。



 また、想定される津波の最高水位は海抜約二十一メートルで、現在工事を進める同二十二メートル(総延長約一・六キロ)の防潮堤の高さを下回るとした。



 昨年七月に新規制基準が施行され、これまでに浜岡4号機を含め十原発十七基が審査を申請。


「東京新聞」より転載