「議長ひとこと!」に「アッ!」のおおい町議会議長が辞任へ | 函南発「原発なくそう ミツバチの会」 ノブクンのつぶやき

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おおい町議会の新谷議長辞職示唆 再稼働への報道対応問題で

 福井県おおい町会の新谷欣也議長は、25日開かれた全員協議会で、関西電力大飯原発3、4号機再稼働の是非をめぐる報道対応に触れ、「思慮を著しく欠いた言動をした」と陳謝した上で「(再稼働問題が)落ち着いたら、何らかの形でけじめをつけたいと思う」と述べ、議長を辞職する考えを示唆した。

 背景には全国的に注目が大きいテーマだけに、議員として姿勢をただすべきだとする議会内の厳しい視点がある。

 同町会は、時岡忍町長から意見集約の要請を受け、14日に再稼働への同意を決めた。しかし、12日の全協後の記者会見で、新谷議長が開会が遅れた理由を「トイレに行っていたから」などと答えた様子が16日にテレビで放映されて以後、町民から抗議の声が町などに寄せられていた。

 実際は作業部会が長引いたのが理由だったが、正確に伝えなかったことに議会からも「不適切」と批判が出ていた。

 25日の全協では、新谷議長の陳謝に対して議員から「最善の答えを出したと思っていたが、一生懸命努力してきたことが吹き飛んだ」「議会全体や町民までが批判される」などの厳しい意見が相次いだ。新谷議長は、町長が再稼働について判断後、出処進退について判断する考えを示した。

 同町会の再稼働をめぐる議論は全国のメディアからスポットを浴びた。また同意という結論を出して以降も、県内外の反原発団体などから厳しい抗議の声が寄せられている。

 地方の議会がこれほど重圧にさらされるのは、政府の対応が十分ではないことによる側面が大きい。そんな中での新谷議長の議論の進め方には、この日の全協で評価する声もあった。ただ、ある議員は「真剣な論議をしなければいけないときに誤解を招く姿勢で、議会として恥ずかしい」と指摘した。


「福井新聞」より転載