ひと人はひと。ふたでもみでもよでもいつでもむでもなく、ひと。ならば人はひとり。人がひとりであることのそのままをしっかりと受け止め、表現し、出発点にしたい。「人はひとりでは生きていけない」という言葉は人のひとりを否定する。それは、何かのきっかけでひとりであることを自覚した者を絶望へと導く悪意になるのかもしれない。