我が家の墓石をカスタマイズしました。
そのお墓は地域財産区内にあって、特定寺院の敷地ではありません。ゆえ、お墓のデザインはある程度自由です。でも、周辺に建つお墓の持ち主は、慣例的に昔から集落にあるお寺を菩提寺にしている人が多いようです。
菩提寺は浄土宗なので、本尊は阿弥陀如来、お題目は南無阿弥陀佛、経典は阿弥陀経と観無量寿経、法然の一枚起請文が基になる教えです。
大乗仏教でもいまの日本では真摯な信者は少なくて、宗教そのものにも関心が薄い人が多いらしい。実はわたしもその一人です。
最近、歳を重ねて少しずつ仏教の考え方を知り、その心地よさがわかりはじめました。
仏教の根本思想に三法印があります。
諸行無常、諸法無我、涅槃寂静
これに一切皆苦を加えたものが四法印です。
諸行無常は、鴨長明の方丈記で有名な仏教的無常観です。あらゆるものは常に入れ替わること。形あるものはいずれ無くなることが基調です。
諸法無我は、いかなる存在も永遠不変の実体を有しないということ。人間存在や事物の根底にある普遍的な存在を否定して、互いの関係性で成り立つという教義です。故・河合隼雄さん(ユング臨床心理学者)のコンステレーションの概念に近いと思います。
また、無我、無常、苦は、仏教思想の根底にあります。
他の宗教は…
キリストは十字架にかけられる35歳までに教義を広めました。ムハンマドは40歳頃から布教しました。
ブッダは79歳で亡くなるまで弟子とともに行脚し、悟りを共有し、検証・研磨していたと伝わっています。後に弟子たちによってサンスクリット語の経典に記録されました。その教義は2500年の間に修正されて、当時の考え方は環境に合わせて進化しています。
キリストが30歳代で創った教義はエネルギッシュです。これに比べて仏教のような高齢になって啓いた教義は、世の盛衰と多様性を観て、自然科学の要素が多分に含まれています。
あらゆるものは常に入れ替わること。形あるものはいずれ無くなること。物事や生命体は、個々の普遍的存在は無く、互いの関係性で成り立っている。
これは自然や生命体をじっくり観察して創った仏教の特徴です。
で…
初めは墓仕舞いを考えていたのですが、わたし一人のものじゃないのでお墓は残して、少しでも納得できるカタチにと…
墓石を勝手にカスタマイズしました。

いまの仏教は、他の宗教と同じく長い歴史の中で宗派が分かれています。わたしの菩提寺は浄土宗なので、お題目は南無阿弥陀佛です。
大乗仏教での他力本願の志向は好きでないけれど、仏教が800年前の日本の衆生を支えた歴史を鑑みて尊重することにします。
このカスタマイズにあたり、墓石・芯の正面に、法然が没した建暦2年の軸から書体とお題目を勝手にいただきました。
そして仏教の根本思想を、芯正面の左右側面に刻みました。
わたしがこの世からいなくなった時にどうなるか?
なるようになる。諸行無常、諸法無我なのだから…



















