昨日はピッチングの腕振りのメカニズムについて紹介しました。このメカニズムを理解する上で、基本となるのが肩関節の仕組みと機能です。
そこで、ご存知の方も多いと思いますが、肩の仕組みと肩甲骨の役割について、摩季れい子学長の著書『野球選手の故障予防と投打のバイオメカニクス』から引用して、簡単に説明しておきましょう。
「肩関節は図18のように鎖骨・肩甲骨・上腕骨の3つの骨がつながっている関節部と、体幹に連結している関節部によって成り立っています。
図18 肩に関わる様々な関節
一般的に「肩関節」という時は、肩甲骨と上腕骨をつなぐ関節(肩甲上腕関節)を指しますが、肩の動きを支える関節は他にも多数あり(胸鎖関節・肩鎖関節・肩峰上腕関節・肩甲胸郭関節)、複合関節と言われています。
肩関節は複数の関節が連係し合うことで円滑な肩運動を行うことができるのです。なかでも、肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節の機能が主要な働きをしています。
肩関節は多軸性により、可動域が広く、動きの方向も屈曲(腕を前へ上げる)・伸展(腕を後ろへ引く)、外転(腕を横から上げる)・内転(腕を体側に寄せる)、外旋(腕を外に回す)・内旋(腕を内に回す)を可能にしています。
その上腕骨の運動と一定のリズムを持って作用する肩甲骨は、肩甲胸郭関節を構成する肋骨面上で、挙上、下制、上方回旋、下方回旋、前・後傾と動きます。図19
図19肩甲骨の運動
肩関節は複雑な動きを可能にする一方、非常に損傷を受けやすい関節として知られています。一般的に野球で痛めた肩を「野球肩」と呼びますが、その代表的な疾患とその症状をコラムにまとめましたので参考にして下さい。
投球動作は、体幹と下半身のバランス良い動きと、上肢帯(鎖骨・肩甲骨・上腕骨)、特に投球時の支点となる肩関節がパワーやコントロールのカギとなる働きをしています。
そこで、大切なのが投球動作で腕を振る時に支点となる肩の安定性です。その肩を介して腕がレバーの役目をして回転運動をどう行うかです。
しっかり支点を安定させ、回転モーメントを高めること(スピードアップ)によって投球が可能となるのです。
これらの動きを円滑にするためには上肢(腕)と肩周辺の機能、そして肩甲骨帯がスムーズに一定のリズムを作りながら動かなくてはなりません。これを肩甲・上腕リズムと呼びます。」
つづく
詳しくは摩季れい子学長の著書『野球選手の故障予防と投打のバイオメカニクス』をご参照ください。
ゲスト 松本幸大 元プロ野球選手
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