満月の夜は「暴力的な犯罪が増える」とか「生き物たちの出産が始まる」とか「異性を求める気持ちが高まる」とか、普段にない事がいろいろ起きると言われている。
そういえば昨夜海岸で満月を眺めていたら、どうもスネの辺りに異様な感触がすると思ったら、我が愛犬がまるで猫になったように、ボクに体を擦り付けていたのだ。
こんな老犬の、眠っていた恋愛本能まで呼び起こすとは・・・。
すると今度は、ボクの体にも異変が。
見ると、ツルツルの頭や腕に剛毛が、そして差し歯であるはずの犬歯がグングン大きくなり、さらには満月に向って
「♬ 私は狼なのよ 気を付けなさい・・・」なんて歌を唄い出した。
こんなにも真面目でおとなしいボクにまで、こんなにも野蛮で凶暴な妄想を抱かせるなんて、
やっぱり満月の威力恐るべし。