ある飲み屋さんで近くの席に座る
カップルの会話を聞いていたら、
この二人はどうも今日知り合ったばかりで
この店が2軒目で、それで
そろそろ終電が近くなってきて
それで男は、逃してなるものかと
口説き文句に力が入ってきた、
そんな感じに見えた。
男は40代後半だろうか
見た目はいい感じ、口が上手そうで
常に女性を口説くチャンスをうかがってる
遊び人の浮気男の典型的タイプだ。
こういうタイプの男は
結婚したばかりの頃は
幾分殊勝な態度になるものの、
遅かれ早かれ女性の多角経営に乗り出す。
しかし、それは妻が嫌いになったから
というわけではない。
動物学的に言えば、彼はただ、
オスの本能である多数繁殖に向かって
積極的に行動しているだけなのだ。
明るい浮気男のほとんどはこのタイプで、
自分がスケベであることを十分自覚し
それを恥ずかしいとは思ってない。
それにその熱心な口説き文句は
女心を心地よく揺さぶるもので
その証拠に、隣りに座る女性は
電車で帰ると言っていながら
終電間近だというのに、
なかなか席を立とうとしない。
これは、ちょっと前にも書いたけど
女性を口説いたり、
言いくるめたりするのが上手な男は
人心掌握術に長けているわけで
だから、組織の中では間違いなく出世し
収入も良くなる。
従って、こういう男の妻になったり
不倫相手になった場合は
嫉妬心さえ克服すれば
楽しくて変化に富んだ人生を送れる
というわけだ。
他に女の気配は全くないけど
いつも機嫌悪くて、威張ってて
上から目線で、話をしても聞かなくて
面白味もなく退屈な
そんな男と暮らすよりは
ずっといい。
だって、浮気なんてそんなの
知らなきゃどうってことないんだから。
さて話を戻すと
終電を逃したあの二人はその後
チョッピリ落ち着いた感じになって
見つめ合い微笑み合い会話を続けてた。
そしてしばらくして、お勘定をすませ
店を出ようとした二人にボクは
「素敵な夜を」と声をかけたら
二人は照れたようにニコッと笑った。