ヒョンが凄みの効いた声で俺たちを睨んだ。
「はぁっ?わっ、笑ってねーよ!な?ジョンウン?」
「えっ?俺?」
「な?笑ってないよな?な?」
「笑って、、、ないよ?」
必死で堪えてる俺にヒチョルヒョンは、大きくため息をつき、膝を抱えた。
「、、、もういい。俺もう散歩行かない。」
あ、スイッチ切れた。
こうなると若干めんどくさいヒョンに変わる。
さっきのオラオラは何処へやら。
そうなるとジョンスヒョンは決まってオロオロしだす。
「ヒチョル!たかだかう○こ踏んだくらいでウジウジすんなって!」
「、、、」
「俺なんかアレだぜ?こないだ出来たてホヤホヤをガッツリだぜ?あれはビビった。」
「、、、」
「でもさー、そんときたまたま借りてた靴だったからさー。」
ジョンスヒョンがしまったという表情を見せ、チラリと俺を見て視線を逸らした。
え?
まさかな。
まさかだよな?
ヒョン。
「ヒョン。」
「あぁ?!」
「借りてた靴って、、、、」
「はははは。」
ヒョンの空笑いで疑惑が確信に変わろうとしていた。
俺は玄関の下駄箱まで一気に向かう。
、、、ない。
、、、ない、ない、ない!
俺のお気に入り第3位のスニーカーがない!
大所帯になると靴が山のように置いてあるのだが、俺は自分の靴はちゃんと定位置に置く。
定位置に誰かの靴が先に置いてあったとしても、それをポイと適当に置き自分の靴は綺麗にしておく。
その定位置に3位が居ない。
山の中をかき分けて探すが見つからない。
まじかよぉぉ。
ヒョン。
それだけはマジ勘弁してくれ。
年上には逆らえないのは当たり前で
ヒョンに文句を言ってキレてやりたい気持ちだが
大所帯でもその年功序列制度は存在する訳で
ジョンス、ヒチョルヒョンはこの大所帯の
トップな訳。
となると俺は逆らえない。
「ジョ、ジョンウン?」
「、、、なに?」
がっくしこうべを垂れていた俺にヒョンはポンポンと肩を叩いた。
振り返るとぎこちない笑みを作るヒョン。
「大丈夫だって!」
「はぁ?」
「大丈夫!ちゃんと洗って干してあるから!!な!気にすんな!」
ベランダに出ると物干し竿にくくりつけられ
プラーンと風に揺れる俺の靴がポタポタと地面に水溜まりを作っていた。
