第38章 イギリスの革命~クロムウェルの反乱~
強引な方法で国教会への信仰を押し付けることに、表面上は成功したチャールズ1世は、スコットランドでも同様の政策を推し進めようと考えますが、ピューリタン勢力の強いスコットランドでは大規模な抵抗に遭います。
抵抗勢力を鎮圧するために、チャールズ1世は軍隊の投入を考えます。
しかし、いかに国王といえども、それを一人で決定することはできません。そこで、自らが解散させた議会を、再び招集することとしました。
しかし、スコットランドへの軍隊の派遣は議会で否決され、さらにクロムウェルによる国王への大抗議文が提出されました。
これは、国王の権利を制限する法案で、賛成多数で可決されました。
とはいえ、賛成159に対して、反対148と、差はわずかでした。
全体的にはクロムウェルの主張を支持しつつも、「議会と国王が対立するべきではない」という有識者が少なくなかったということです。
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オリバー・クロムウェル
その2年後の1642年、チャールズ1世はノッティンガムで挙兵しました。
これに対し、クロムウェルもピューリタン達を中心とする義勇軍を編成して立ち向かいました。
しかし、きちんとした訓練を受けてきた国王軍に対し、クロムウェルの軍隊は寄せ集めの素人集団。はじめは圧倒されていたクロムウェル軍でしたが、そこでクロムウェルはみんなの信仰心を利用して、死を厭わない戦いを求めます。
すると、徐々に形勢は逆転していき、1645年のネーズビーの戦いで決定的な勝利を収めました。