『皐月賞(3歳G1中山芝2000m馬齢18頭)』予想 | 雲をつかんだ日

『皐月賞(3歳G1中山芝2000m馬齢18頭)』予想

クラシック三冠競走の第一弾・皐月賞は、イギリスのクラシックレースである2000ギニーに範をとった競走で、最もスピードのある優秀な繁殖馬の選定のためのチャンピオンレースである。
そのため、出走資格は3歳の牡馬と牝馬に限られ、せん馬(去勢された馬)は出走できない。

本競走の前身は、1939年から横浜競馬場・芝1850メートルを舞台に行われていた「横浜農林省賞典4歳呼馬競走」である。
太平洋戦争の激化により横浜競馬場が海軍に徴用されたため、1943年と1944年は東京競馬場・芝1800メートルで行われた。
1947年より距離が2000メートルに延長されて引き続き東京競馬場で行われた後、1949年に中山競馬場・芝1950メートルへ舞台を移したのを機に、名称を現在の「皐月賞」に改称、翌1950年には距離が芝2000メートルに戻されて現在に至っている。
なお、レース名の「皐月」とは、旧暦の5月を指す。
「皐月賞」に改称された当時は5月の上旬に行われていたが、1952年より4月に繰り上げられている。

1990年までは1着から5着馬に日本ダービーへの優先出走権が与えられており、翌1991年に1着から4着馬に変更されたが、2018年に1着から5着馬に変更された。

皐月賞は、クラシック三冠競走(皐月賞・日本ダービー・菊花賞)の第一関門であり、“皐月賞は最も速い馬”が、“日本ダービーは最も幸運に恵まれた馬”が、“菊花賞は最も強い馬”が勝つと言われている。
長い歴史の中で、クラシック三冠を制したのは、1941年のセントライト、1964年のシンザン、1983年のミスターシービー、1984年のシンボリルドルフ、1994年のナリタブライアン、2005年のディープインパクト、2011年のオルフェーヴル、2020年のコントレイルの8頭のみである。

(JRA)



サンライズジパング
芝のデビュー戦で4着に負けて、2戦目のダートで勝利。その後ダートで2戦(地方1戦含む)して勝てず、再び芝に戻したホープフルSでは13番人気の低評価ながら3着に好走。続く若駒Sでは堂々と1番人気で勝利。テンに行けなかったり、直線フラついたり、課題の多い馬ですが、終いの脚は一級品。

メイショウタバル
前走の毎日杯では、重馬場で前半1000m59・6秒のハイペースでレースを引っ張り、直線の入口で後続を突き放すと、そのまま6馬身差の圧勝。道中も抑えながらの逃げでしたし、能力は相当高いと思います。ハナに行けることが条件になりますが、いい枠を引いたので、「何がなんでも」の構えで行き、競って強いところを見せてくれると思います。

エコロヴァルツ
朝日杯FS2着が示すように、能力は世代トップクラスだと思いますが、気性面にやや問題があり、すんなりハナに行くか、思い切って後ろに下げるか、しかありません。前走の共同通信杯では、今後を見据えて2番手に控える競馬を試みましたが、著しく折り合いを欠いてしまい全く力を出せませんでした。今回はスタートをゆっくり出して、終いに賭けると思います。

シリウスコルト
芙蓉Sでコース勝ちの実績はありますが、前走のディープインパクト記念ではマイペースの逃げで3着に沈んでおり、ここは恵まれても入着まででしょう。

ミスタージーティー
初戦はテンに行けずに後方からになり、直線一気で勝ちましたが、外に膨れたり、内にささったりと、褒められた内容ではありませんでした。それでも、前走は4番手の内で折り合い、直線粘る逃げ馬を力でねじ伏せる競馬で2勝目を挙げました。

アレグロブリランテ
前走スプリングSで2着に入り、皐月賞の優先出走権を獲得しましたが、前半1000m63・1秒で逃げてのこと。さすがにここでは家賃が高いですね。

ルカランフィースト
前々走の若竹賞ではアレグロブリランテを抑えて1着も、前走のスプリングSでは1馬身及ばず3着。戦歴的にほぼ互角で、この馬もここでは家賃が高い。

ジャンタルマンタル
朝日杯FS勝馬で、明け3歳の暫定王者といっていい存在だと思いますが、内容は新馬戦が一番よく、以降は一戦毎に掛かり癖が強くなっており、前走からの距離延長はマイナス材料ですね。

アーバンシック
終いはいい脚があるものの、折り合い面に不安があり、ポジションを取りに行けないのが難ですね。せめて本番前に一度、馬ごみを経験させておいた方がよかったですね。

レガレイラ
デビュー3戦で、全て上がり3Fのタイムはメンバー中最速。アイビーSでは完敗の内容の3着でしたが、新馬戦とホープフルSでは一頭違う脚色で伸びて来ており、終いの脚は間違いなく世代屈指です。アイビーSで完敗したダノンエアズロックは不在ですから、臆することなくレースに臨めそうです。

ホウオウプロサンゲ
4走前のアイビーSではレガレイラに先着しての2着で、ここでも通用する力はあると思いますが、ハナに行けないと脆いので…。

ジャスティンミラノ
圧倒的な内容でデビュー2連勝中。前走の共同通信杯では、2歳王者のジャンタルマンタルを完敗し、初戦2着のヘデントールも、以後好内容で2連勝しており、この馬の強さを証明しています。本質的にはダービー向きだとは思いますが、軽く通過点として勝ってしまう可能性も低くはないでしょう。

シンエンペラー
デビュー2連勝のあと2連敗と、一見失速したようにも見えますが、レース振りは遥かに良くなっています。連勝中はパドックからひどい入れ込みようで、がっつり引っ掛かる場面もありました。しかし、前走のディープインパクト記念では、リラックスできていて踏み込み深く、柔軟性に富んだパドックを披露。レースでも、掛かりそうなところを我慢して、すぐに落ち着きました。

サンライズアース
内容はともかく、何だかんだで2連勝。ここで上位争いは難しいと思いますが、無敗の馬というのは、時として思わぬ大仕事をすることがあるので要注意です。

ダノンデサイル
息の長い活躍を見込める安定感がありますが、クラシックには少し足りないと思います。あとは横山典弘騎手が、どんな思い切った騎乗をするかが鍵になります。

ビザンチンドリーム
終いの脚は世代屈指ですが、スタート、ダッシュ、折り合いと課題は多いです。ただ、それだけに外枠はこの馬にとっては吉であり、ハマれば一発の可能性も十分にあります。

ウォーターリヒト
前々走のきさらぎ賞ではビザンチンドリームの2着に負けましたが、内容はこちらが上でした。前走のスプリングSでは、直線で前の馬に激しくぶつけられる大きな不利を受けながら、素晴らしい脚で追い込んで9着。まともなら勝っていただけに、ここも上位争い必至です。



◎ジャスティンミラノ
○ウォーターリヒト
▲シンエンペラー
△メイショウタバル
△レガレイラ
✕サンライズジパング
✕ビザンチンドリーム
✕サンライズアース