映画『テレビで会えない芸人』 | 雲をつかんだ日

映画『テレビで会えない芸人』




監督:四元良隆、牧祐樹


立川談志や永六輔、井上ひさしらに愛された芸人・松元ヒロの生き方、彼の笑いの哲学から現代社会を映し出したドキュメンタリー。
2020年5月に鹿児島でのローカル放送後、全国で放送され、日本民間放送連盟賞最優秀賞などさまざまな放送賞を受賞した同名ドキュメンタリー番組に追加撮影と再編集を加え、劇場公開。かつて社会風刺コント集団「ザ・ニュースペーパー」のメンバーとして人気を博した芸人・松元ヒロ。
90年代末、舞台に活動の主戦場を移した彼は、政治や社会問題を題材にしたスタンダップコミックで人気を博す。
日本国憲法を人間に見立て、20年以上語り続ける松元の代表作「憲法くん」は渡辺美佐子主演で映画化もされた。
なぜ、松元ヒロはテレビから去ったのか。
テレビで会えない芸人の生き方を選択した松元ヒロの笑いの哲学から、モノ言えぬ社会の素顔を浮かび上がらせる。

(『映画.com』より)



いやぁ~、観たいですねぇ…松元ヒロさん。
立川談志師匠曰く、「テレビに出ている芸人は"サラリーマン芸人"。テレビにクビにならないようことしか言ってない。芸人っていうのは、他の人が言えないようなことを代わりに言うのが"芸人"っていうんだ」。
まったくその通りですな。
私は運良く、北海道のラジオ番組において、日高晤郎さんという日本で最後の本当の"芸人"に出会うことができましたが、晤郎さんも2018年に他界してしまいました。
是非、ヒロさんにラジオ番組をやってもらいたいですね。
「憲法改正の必要性は、『現実に即さなくなっているから』っていうけど、そもそも憲法は理想として掲げられたもので、普通は現実を理想に近づけるように努力するものでしょ?それを『現実に即さないから』と、理想を現実レベルまで引き下げようっていうんですよ」。
これまた、納得。
また、色紙に書かれた永六輔さんの「生きるということは 誰かに借りをつくること。生きていくということは その借りを返してゆくこと」という言葉も、心に残りました。



【★★★★☆】