第35章 フランス絶対王政~親政の開始~ | 雲をつかんだ日

第35章 フランス絶対王政~親政の開始~

三十年戦争が終結すると、コンデ公率いるフランス軍がルイ14世を助けるために帰還し、パリを包囲します。
これにより、リュイユ和議が結ばれ、乱はひとまず収束します。

その後、コンデ公とマザランとの間に対立が起き、貴族や民衆の反感を買ったマザランは亡命を余儀なくされ、ルイ14世も再びパリから逃れざるを得なくなりました。
しかし、1652年に満13歳を迎えたルイ14世が、成人宣言を行うと、パリ高等法院が国王側につきます。
コンデ公はこれに反発しますが、長きに渡る混乱に疲れはてた民衆の支持は得られず、結局、コンデ公はスペイン領のネーデルラントに亡命するこことなります。

マザランは乱中に提示した譲歩案を次々と撤回し、高等法院への締めつけを強め、王政の強化に力を入れました。
さらにルイ14世と、スペイン王フェリペ4世の長女マリー・テレーズとの結婚を取りまとめました。
こうして、絶対王政の土台がかためられていきました。
しかし1661年、その最大の功労者であるマザランが死去してしまいます。

注目された次期宰相の座には、誰もおかず、ルイ14世はわずか三人の重臣をしたがえ、自らが政務に就きました。
ルイの親政のはじまりです。