vol.23

宝石を着替えると、出逢う人も変わります
たった一つの宝石が、人生をかえるかも しれません。

広島の ジュエリーコーディネーター はやし かよです


日曜日は、自己啓発本からはなれて、こんな本を読みました。


装丁も美しくて、手にすると嬉しくなる本

この本の作られ方は面白くて

①イラストレーターの松尾 たいこさんに、毎月編集者から、主人公(女性)の年齢とテーマ(彼女がプレゼントされたもの)が伝えられて、先に絵が出来上がります。

②作家の門田 光代さんは、その絵を受け取り、ストーリーを描く

つまり

普通の本の作り方とは逆です
※普通はストーリーがあって、挿入画がかかれるので。


イラストレーターの松尾 たいこさんは広島出身です。マットで陰影の無い、暖かいトーンの個性的なイラストでご活躍です。
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作家の角田 光代さんは、直木賞受賞の有名な女流作家さんです。淡々としていて深みのある文章が私は大好きです。

その中で、まるで私のことを書かれているんじゃないかしら と思ったのは 「絵」

玄関を開け、がっかりする。また靴がぐちゃぐちゃになっている。3人家族なのに、10足近い靴が出しっぱなしになっていて、それらが入り乱れている。玄関は綺麗にしておかないと幸福がはいってこないって、風水の占い師が言ってるから、きちんとするように何百回と注意しているのに。


親は忙しくて、毎日独楽(こま)みたいに動き回ってて、それでもちゃんとしたいって、子供にちゃんとしてあげたいって思ってる。思い通りにいかないから、ときどきいらいらする。この靴みたいなのよ。あっち飛んだりひっくり返ったり。おたがいにふんづけあったりして、でもごちゃごちゃといっしょにいる。 

~Presennt(「靴」から抜粋)


ぐちゃぐちゃな靴も家族の記憶。子供たちは巣立っていくから、この風景もあと数年のことだろう。

そう思うと、帰宅するといきなり

「靴をそろえんさい!何回ゆーたら、わかるんねー!あんたらは!!」

毎日叫んでる自分も いとおしく感じる。

秋の週末のひととき、何よりものプレゼントとなった読書のひとときでした。