ブログ連載一周年を記念し、ストーリーのまとめの為Wikiを制作しました。
こちらをご覧になれば、あらすじ等の理解に役立ちます。
但し、まだ制作中の部分も多々あります。
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「ボロボロの博物館レベルの通信機で、本部とか言う教団を裏から操ってる組織と連絡が取れることが解ったのが、数少ない収穫なんだが、今のところ連絡は一方通行で、こちらからは無理だ。繋がってる線は極めて細くて不安定ってところだな」
「教団に入り込めて教祖にまでなられたのですから充分な収穫が有ったと思われますので引き続き任務を遂行してください」
「ああわかった。最近大きな神事を突然執り行えという指令が、急増してるから、何かも掴みやすいと思う」
「何分にお気をつけてください」
「一旦連絡を終わるが、一つ調べといてくれ、特異点を開いて、帝国領内の物を共和国内に突然引っ張り込むのは、無理だって考えてて間違いないな」
「はい高い確率で不可能と思われますが一応調査だけはしておきます」
「頼んだぞ。とりあえず一旦終了する」
まだ解らないことは山ほどある。
一旦モバイルデバイスの通信を終え、次に何をしようかと、天井を見上げて考えた。
考えてても仕方ないから、本部とか言われる教団上部組織に何とかして繋がる手立てを考えてみる。
秘密主義なのか、何なのかよくわからないが、統制が取れているのかいないのかすらわかっていない上部組織に接触するにはどうしたらと考えているうちに、ふと、あまりに簡単な事を思い出した。
もう一回データーアンドロイドⅤ5に連絡をつける。
「先程連絡を終えられたばかりなのですがいかがなされました」
「なに、あまりにも単純すぎて気付かなかった事を思い出したまでだ。一つ頼みたいことがある」
「はいどういったことでしょうか」
「近くに待機させているハンビーの装備で十分できる程度の事だ。こちらの教団に無線連絡が入るんだが、そのときその電波の発信源を、突き止められると思うんだが」
「解りました確かに他の電磁波もあまりないところですので送信元は突き止められると思われます」
「簡単すぎることに気付かなかったのか、それとも……。もしかしたらダミーの中継地点から発信されているのかもしれないが、やってみる価値はあるだろうな」
「さっそく用意させます」
「頼んだぞ、ではこれでいったん終了する」
思い付きで言ったし、こんなことで何か重要な手掛かりが掴めるのかどうかは不明だが、やるべきことは全部やっておかないと。
立ち上がって部屋を出て、廊下を見渡してみた。
どこに何の部屋があるのか、まだあまり掴めていないが、教祖が入ってはいけない場所なんかないはず、自信を持って進もう。
何か鋭い声が、遠くから聞こえてくるので、その方角を目指して進んで行き、ここと思しき部屋を少し開けてみた。
あ、見なきゃよかった……。
拷問部屋で、教義に背いたのか何かしたと思われる男が、酷い目にあっているところだった。
拷問している奴もされている奴も、目がイってしまってるから、全員この教団の信者だろう。
更に進んでいくと、確かめたわけでも聞いたわけでもないが、この威圧感とキンキラキンの下品な低俗さと、毒々しい豪華さから、おそらく間違いなく教団幹部のジジイの部屋だと思われる扉が見えてきた。
こいつらの会話の中から、何かモノになりそうな情報もあるかもしれないので、確かめておこう。
プローブドローンを取り出し、昆虫にしか見えないそいつを、部屋の扉に向かって放った。
「よし、その部屋に侵入しろ。無理なら扉に張り付いて中の会話を聞け」
今は扉が開いていないから、プローブドローンは扉に張り付き、小型マイクで扉の中の声をモニターする。
自動的にノイズ等を取り去り、人の声を重点的に聞きやすく調整して、こちらのインナーイヤーフォンに送ってくれる。
眠っていると思っていたが、何か……。
「ぎゃーー、えらいこっちゃ……。おい、命令追加。会話を判断し、教団及びその上部組織に関係しそうなものを選択し、記録する事。その他の無関係と思われるものは伝えなくてもいい」
そういうと、プローブドローンから送られてきていた声は、全く聞こえなかった。
逆に言うと、教団とかその上部組織関連の会話は何もしていないという事だ。
あの声は、教団幹部のジジイ二人と、巫女のババアだったぞ、何をやってたんだ、ええ年して、あいつら!
プローブドローンは優秀だ、何か必要そうな会話のみをしっかりと盗聴して、整理して後で聞かせてくれるだろう。
聞きたくもない、あのジジイやババアめ!
しかし、その部屋の前を通らないと奥には行けない作りの様だから、どうしてもちかづいてしまう。
そうだ、あのジジイはおそらくは元舞台役者で声がでかいんだった……。
部屋の前を通る時、扉越しにも聞こえるジジイとババアの嫌な声を、いやというほど聞いてしまった……。
気を取り直して、奥に進んでいくと、部屋のあるべき場所に、回転式の階段が唐突に現れた。
ただ、廊下はまだ奥に続いている。
二方向同時に進めないので、階段の方にプローブドローンを向かわせた。
なんか、全部プローブドローンにやらせても良かったなーーと思い始めてきた。
いやいや、自分で体を使って、苦労するからこそ報われることもあるはずだ、それに、機械だと見落としてしまうことも多々あるはずだと、無理矢理自分を納得させる。