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ブログ連載一周年を記念し、ストーリーのまとめの為Wikiを制作しました。

 

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 巫女服の女の子たちは、床から壁から調度品から、何から何までを、箒で掃いたり、雑巾で拭いて磨き始めた。

 床にかがんで雑巾で磨いたりするのだが、さっきの半裸みたいな恰好だったら……。

 あの馬鹿の前教祖、何を考えてたんだ……。

 

 

 

 

 いい悪いは別にして、キンキラキンの部屋が磨き抜かれて、さらに輝き始めた。

「ところで、だ、今日はご神事を執り行ったため、疲れてしまっている。休まないと体がもたないので眠らせてほしい。また明日何かあればお願いする」

 本当に気疲れしているし、眠りたいのもまた本当だ。

「そうなのですね、わかりました、充分にお休みください。なにか御気分でも悪くなられましたら、例え真夜中でもおよびください」

 えらく感心な娘達だな、教祖に奉仕してもなんのご利益もないというのに。

「神通力を使いすぎただけだ、一晩眠れば治ると思うから、心配しないでくれ」

 心配するなという意味で言ったのに、神通力を使いすぎたという箇所に過剰反応されてしまい、泣かせてしまうことになってしまった。

「あ、泣かなくてもいいから、これが私の神より授かった仕事だ。君たちにもご神徳があることを祈っておいたので、気にすることなく眠っておいてくれ」

「きょ、教祖様……。そのような、そのような」

「うわーーん……」

 多分前教祖にお褒めの言葉などかけられたことは無かったのだろう、そんな感じだ。

 ほとんど全部の娘に泣かれてしまった。

 泣きながらだが、教祖が休みたいと言っていることを思い出し、渋々ながら部屋を出て、どこにあるんだかわからないけど、彼女たちの部屋へと帰っていった。

 何にも悪いことをしていないのになんか悪いような気になってしまうが、本当に色々気疲れしているので、ひと眠りしたくてしょうがない。

 いつ眠ったのか解らないほど急速に眠りに落ちてしまっていた。

 眠り始めた時刻は正確には解らないが、モバイルデバイスの表示で推測すると、6時間は眠っていたはずだ。

 まだ早朝のはずだが、あいつ相手には時刻は関係ない、データーアンドロイドⅤ5に連絡をとってみる。

 モバイルデバイスを起動させ、音声モードで連絡をすると、すぐに応答があった。

「お待ちしておりました」

 全く待たせることなく一瞬で応答があった。

「相手の真っただ中だから、今度いつまた邪魔が入るかわからないが、とりあえず可能な限り連絡しておくつもりだ」

「はいそうしましょうこちらは淡々と情報を処理しております」

「わかった。ところで、連絡を切る前、どんな話をしていたか覚えているか?」

 そうだ、データーアンドロイドだ、覚えていないわけがない。

「今現在では小惑星にいつマイクロブラックホール発生装置を仕掛けたのかというところまで含めて全く予測出来ておりません」

 そうそう、こいつに聞くとこういう答え方するんだった。

「ではなく、切る直前の会話内容を要約して……。いや、思い出してきたよ」

「では説明は省略しまして貴方が依然話してらしたことは実現できるかどうかは不明です」

「そういわれると、流石に何を話していたのか、思い出せない部分もあるんだが」

「どの辺から思い出せないのかお判りでしょうか」

「こっちはそういえばそうだったな、くらいの感覚で、徐々に思い出す程度の記憶力しかないんだ」

「特異点を任意の箇所に開いて帝国の重要拠点を直接攻撃するという可能性の部分です」

「ああ、その部分か」

 思い出してきた……。

 自分で言ってた話なのだが、こっちはデーターアンドロイド程の記憶力は無いうえ、周りで一度に色々起こりすぎているんだ。

「惑星その他の巨大質量物質の傍に特異点を開く際には不確定要素が大きく正確性に欠けるため何らかの武器で直接攻撃を仕掛けるには向いていないとのことです」

「それが確かなら、重大な心配事が一つだけだが片付くな」

「絶対に不可能とまでは言えませんが不可能と申して差し支えないでしょう」

「もし小さな特異点を開いているのは単なる実験で、本当は戦艦が通れるほど大きな物を作ったとしても、さっきの説明だと惑星のすぐ前というわけにはいかないんだな」

「仮に特異点から戦艦もしくは艦隊が出現した時点で戦争行為とみなされ帝国艦隊が共和国に堂々と攻撃を行うことが出来ますのでそのような無謀な行為を行うとは考えにくいと思われます」

「しかし気になるのは、以前のホムンクルス戦争で、帝国領内に何の前触れもなく突如ホムンクルスの大群が現れたって事なんだ。もしや惑星の表面任意の地点に特異点が開いたのではと、単純に考えてしまったんだが……」

「その可能性は全くなくはありませんまだ現時点の科学力や計算能力では出来ないのではないかと考えているだけですから」

「そうだった。他の星系からもたらされたオーバーテクノロジーを用いれば、成しうる可能性も有るんだったな」

「はいそのあたりが大変大きな不確定事項です」

「未来からもたらされる可能性は無いのか?」

「ご存じのように時間航行は不可能ですのでその危険性につきましては考慮する必要はないかと思われます」

「わかった。では引き続きこちらは教団内部から可能な限り探りを入れてみる」

「それ以外にまだ未確認事項で帝国情報部が解析中の事項なのですが」

「なんだ、意味深な言い方だが」

「もしかしたらタヌキの持ってきたというマイクロチップの情報に使えるものが有るかもしれないという事です」


 

 

 


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