あらすじ(上記の写真は作品とは関係ありません。
数百年に一度訪れる特殊な霊脈に位置し、戦巫女、世界の崩壊を救う事の出来る乙女たちが集うと予言された高校。堕天使の曾孫で曾祖父が失った天界の籍を取り戻すべく、大国様からの任務に励む俺は、因幡の白兎と出雲の鼠たちと共に、日々善行を積み宇宙の秩序を維持するためがんばってる。俺だけの力じゃ追い付かない。戦巫女たちにも力を借りなきゃならない。偶然にも同い年だった俺が戦巫女たちが現れる運命の高校に通いながら彼女たちを育上げ……。宇宙をまたにかけたジュブイナイルが今始まる。
でも、やってみないでどうする。
頼み込んできついというか、大変な仕事ばっかり回してもらってる。実地で頑張りたいし、早く目標達成したいし、何より恩人に報いたいからだ。
前回の任務では左腕一本切断されて、特別な霊薬でなんとか治してもらったばっかりだ。
霊薬で治るってさらっと言ったけど、腕切り落とされるときの痛みはちゃんとあったし、完治するまでズキズキ痛みっぱなしだ。腕も動かしにくい。
あーそうだ、そんな痛みを隠してテスト受けてたんだ。
体育実技の授業もちゃんとやってたぞ。
腕無くすことはまあまれだけど、きつく大変な任務もある。それでも頑張る。内申点というか、勉強その他も含めて、日ごろの行いもきっちりとしていかないといけないから。
それに、俺自身もっともっと強くなって、任務にも慣れていかないと、まだ何にもできない戦巫女を導くなんて出来っこない。
責任重大だけど自分で頑張るって言ったんだから。
ここで一つ。
よく間違われることなんだけど、天使なんだから物凄い能力を持ってるんじゃないかと思われてるって事だ。
とんでもない、力も能力も人間とほぼ一緒だ。
え?っと思われるかもしれない。
伝説を色々と耳にしているでしょうからね。
そりゃ、本当に物凄い力を持った大天使様もいらっしゃいますよ。でも、その出現割合というか絶対数は極めて少ない。
人間にもいるでしょう、超常能力を持った戦士とか、とんでもない法力をお持ちの高僧とか。それくらいの割合でって思ってもらえればいい。
もう一回言うけど、殆どの天使~何十億人かいるらしい~は、物凄く頭いいとか特殊能力があるとか、そんなもんじゃない。
人間と同じで、ちゃんと修行とかトレーニングとか積まないとだめだ。
あ、修行における神学体系の奥義とかいうのは天使の世界に多く伝わってるから、修行積むには有利なのは確かだけど。
思い出してほしい、よーく考えてほしい。
ドラゴンを使役する天使はいるけど、それくらい人間にだっている。あ、ドラゴン退治する人間もいたな。
奇跡を起こして病人を治療する?何百年も何千年も前の話だよ。人間が抗生物質抽出したころから、殆ど抜かれちゃってて、今じゃ人間の医学の方が上じゃないかな?さっき言ってた霊薬は別ルートね。
暗闇に明かりを灯した?消えない炎?からくりわかるよね。
数千年前、天使が難攻不落の城壁を落としたって?天使の使う火と硫黄と雷と剣?ミサイルやレールガン、レーザー兵器の比じゃないよまったく、。天使が熱核爆弾使ったって伝説ある?
天使の歌声の合唱団?あれ、人間だよ。知る限り天使、あんまり歌うまくないし。
出現するとき空間移転して人間のところに降臨するけど、あれ、神様のお力だから。もしくはビッグネームの大天使様のお力をお借りして。
錬金術?できないよ。自信もって言えるよ。働かないで楽して儲けようなんて考えちゃだめだよ。あ、今俺、いいこと言った。
いいこと言いついでにもう一つ。
モノになってる天使は、ちゃんと立派な修行おさめてて、ゆえに崇められてるんだって思ってくれればいい。
別に天使がどうのこうのじゃなくって、人間だろうが天使だろうが、しかるべき地位について崇められてるのは、すごい努力して結果出した人たちだけだから。
修行体系がって言ってたことで思い出したけど、俺、なんとか古文書一冊読み解いて、かえってできないほうがいい程度の腕前だけど、変身はできる様になったんだったな。
ただ、ほとんど独学だから、変身とかしちゃうとかえって弱くなっちゃうけど。
それどころか、変身って筋肉とか骨を霊力で変形させてんだけど、変身術式行使の際ヒーリングの術式を併用しないといけないって事、しらなかったんだ。俺、ヒーリングさっぱりできない。だから筋肉とか骨とかの構造動かす度に凄い激痛が走って…。
最初知らなかったから、練習しているうちに体が慣れるんだって思って、ひたすら練習してたっけ。よくあんな苦しい事やってたなって、今になって思うよ。おかげで骨折くらいなら独力で治せるようになったけど。
話を戻して…。
神様は天使の方が先にいたって言うのに、あとで土から作った人間の方がお気に入りだって言ってるうえに、天使に人間の世話をするように申し付けてるし。
それが気に入らなかったらしくって、というかそれを最大の要因として、かなりの数の天使が昔、反乱を起こしたんだって。俺の生まれるはるか前だけど。
で、まあ結句は反乱軍は鎮圧されて全員堕天して終わり、
そんなこんなで、愚痴になっちゃうかもしれないけど…。
いや、完全に愚痴だけど。
旧約聖書では天使たちを神の子と書いてるんだけど…。
新約聖書からは神の一人子という方が登場されて…。
あれ、天使どうなるの?
どういう位置づけでどういう扱いになるの?ってありさまだし。
あ、そういえばそのずっと後だけど、天使崇拝は禁止とのお達しが出たっけ。偶像崇拝に繋がるんだとかなんとかで。
天使の戦闘力だけど。
例えばイスラエルって国名は、神に(天使に?)勝つ国って意味なんだ。その昔天使と格闘して(古代相撲?日本の古代相撲に相似した者だったとか)、勝利してその名を神様から与えられたとか。しかも天使サイド、戦ってる天使以外の天使が人間選手に攻撃を加えるという反則みたいなことをしたのにだ。
旧約聖書の実質的著者事じゃないかって、言われてたり言われてなかったりするうえ、主人公の一人的ポジションで、ユダヤ教の実質的開祖ではって言われてる、大預言者モーゼに至っては、天使を三人倒し、うち二人は完全に息の根を止めている。最低三人倒してるんだよ。あの堂々とした、全くもって臆することなき勝ちっぷりからして、記録に残って無いところではもっと倒し…。あ、やめとこ、想像で物言うの良くない。
ほかにも人間が天使成りする前に天使を倒したとか、結構そういった話は聖典外伝とかに出てくるから。
普通知られてないよね、そんな話。