今回は、先日行われた平成22年度第3回漢字検定問題の考察です。
点数は自己採点で1級177点、準1級190点。以下、僕自身が間違え
た問題です(受検してはいませんが知人からいただいて解かせてい
ただきました)。
【問題】
○読み
1級
・南山を【錮】ぐ
・浹洽
・輟める
・藩屛
・糸葱(熟字訓)
・鬼頭魚(熟字訓)
準1級
・簸却
・参籠
○書き
1級
・ザンブする
・てんじょう(からまりつくこと)
・しっとう(⇔剴切の対義語)
・シボクの信。(故事・成語・諺):
・甘瓜クテイを抱く。(故事・成語・諺)
・ホンシャの上に仲尼無く、覆舟の下に伯夷無し。(故事・成語・諺)
・王事にキッキュウして…
準1級
・ソツ爾ながらお尋ねします。倉ソツの間に取り決める。(共通する
常用漢字)
・タンペイキュウ
・シシ相承(四字熟語)
・しぞう(活用の対義語)
【解答と解説】
○読み
1級
・南山を【錮】ぐ:ふさぐ 南山は「終南山」の意かもしれません。
・浹洽:しょうこう あまねく行き渡る。浹し・洽し:(共に)あま
ねし
・輟める:やめる、とどめる 「漢検漢字辞典」は「やめる」のみ。
輟食:てっしょく 食事を途中でやめる。
・藩屛:はんぺい かきね。まもる。守護する。
・糸葱(熟字訓):あさつき 「浅葱」とも。
・鬼頭魚(熟字訓):しいら 勒魚、寄魚、鰍、鱪[魚+暑の旧字体]、
鱰[魚+署の旧字体]とも(後ろ3つは漢検配当外)
準1級
・簸却:はきゃく 箕(み)であおるようにして払い捨てること。あお
りすてること。簸る:ひる
・参籠:さんろう 祈願のため、神社や寺院などに、ある期間こもる
こと。おこもり。
○書き
1級
・ザンブする:讒誣 事実ではないことを言いたてて他人をそしること。
・てんじょう(からまりつくこと):纏繞
・しっとう(⇔剴切の対義語):失当 道理に合わないこと。当を得
ていないこと。不当。 剴切(がいせつ):非常によく当てはまること。
・大匠は拙工の為にジョウボクを改廃せず。(故事・成語・諺):縄
墨 教育の標準は、学ぶ者が付いていけないからといって、程度を下
げることはしないたとえで、大工の棟梁は、未熟な大工のために、す
みなわを引く方法を変えたり、引くのをやめたりすることはないとい
う意味から。 縄墨:すみなわ。大工が木材などに線を引くのに使う
道具。(転じて)守るべき規準。規則。また、標準。
・シボクの信。(故事・成語・諺):徙木 約束を実行するたとえ。
政治をする者は人民に対してうそをつかないことを明らかにすること。
秦(しん)の商鞅(しょうおう)が法の改正に当たって都の南門の木
を北門に移す者に褒美を与えると布告したが、疑って移す者がいない
ので、褒美を増やしたところ木を移す者がいた。移した者に商鞅は約
束通り褒美を与え、その信用性を示した故事から。
・甘瓜クテイを抱く。(故事・成語・諺):苦蔕 甘い瓜には苦い蔕
(へた)がある。転じて,全美のもののないたとえ。
・ホンシャの上に仲尼無く、覆舟の下に伯夷無し。(故事・成語・諺)
:奔車 狂乱・傾危の国家には,聖智ある人は身を置かないことをい
う。
・王事にキッキュウして… 鞠躬 身をかがめおそれつつしむこと。
鞠躬如も同様の意。鞠躬尽瘁。
準1級
・ソツ爾ながらお尋ねします。倉ソツの間に取り決める。(共通する
常用漢字):卒爾、倉卒 「率爾」とも書きますが、「倉率」という
語はないので「卒」が正解となります。
・タンペイキュウ:短兵急 だしぬけであるさま。ひどく急なさま。
・シシ相承(四字熟語):師資相承(5級配当) 師から弟子へと法・
道を伝えていくこと。
・しぞう(活用の対義語):死蔵 活用せずに、しまい込んでおくこ
と。退蔵。