吉原シュート、男気なカミングアウト
今日、発売の「週刊女性」。
「金色のコルダ ステラ・ミュージカル」の春公演を観た人が読んだら、驚くだろう。
これから、コルミュを観ようと思っている人は、好奇心を掻き立てられるかもしれない。
キャスト・メンバーの一人である俳優、吉原シュート君が衝撃の告白をしているからだ。
彼は、性同一性障害である。
つまり、男ではなく、戸籍上は女だ。
はるな愛さんのように男→女のタレントさんなどはいても、
女→男のおなべと言われる芸能人は珍しいかもしれない。
だが、誰が見ても彼は男に見えるので、別にわざわざカミングアウトなどする必要ないのだが、
シュート本人が「金色のコルダ」の公演をずっと”仲間”と創っていく中で、
自然に自分から”仲間”に打ち明けたいと願い、それを私に相談してきた。
コルダのキャストメンバーと本当に一つのきずなで結ばれているかのように、
ものすごくみんな仲が良いから、
シュートも真実をきちんと自分の口で伝えたかったんだと思う。
もちろん、私は喜んで賛成した。
偽ったり、飾ったりすることなく、感じていることを素直に言えばいいと思う、と伝えた。
シュートがみんなに話す日、今まで見たことないくらい、
彼はものすごく、ものすごく緊張していた。
勇気がいっただろう。悩んだだろう。迷っただろう。
前の晩、一睡もできなかったらしい。
でも、そんな心配は杞憂で、
キャストメンバーのみんなは、優しく、温かく、その事実を受け入れた。
既に知っている人もいたというのもあるが、
みんながすごいのは、その告白の前と後で、
シュートに対する態度や付き合い方が全く変わらないことだ。
そりゃ、そうだ。シュートであることになんら変わりはないのだから。
でも、十代の子供にはよくわからないこともあるかもしれないが、
変な偏見を持つ人は一人もいなかった。
私は、シュートと初めて逢った「金色のコルダ」オーディションの日が忘れられない。
彼が歌って踊ったとき、
「何て色気のある、カッコイイ男の子だろう」とハートをわしづかみにされた。
彼は、審査員満場一致で合格した。
カミングアウトできて精神的に落ち着いたのか、最近一段と演技が大きくなった。
シュートは、男とか女とか関係なく、俳優としての魅力と可能性に満ち溢れている。
男以上に男らしい、シュートのこれからが本当に楽しみだ。