御礼、謝礼、寸志、御車代、壽‥‥
現金を包む封筒には、さまざまな但書きが使われる。
私の場合は(字が上手くないので)御礼と印刷された市販のものを使っている。包む金額が一万円以下であっても、必ず御礼の封筒を使う。謝礼とか寸志は使わない。
特に、謝礼は絶対に避けている。
謝礼の礼という字は、たとえ楷書で書いても平仮名の「れ」に近く見える。そうなると謝礼が謝れ(あやまれ)に見えてしまうのだ。
封筒に「水引き」が描かれていない封筒だったら、謝れと読めないだろうか。
礼の字は、楷書より行書のほうが「れ」に近くなる。達筆である事がリスクになってしまうという皮肉な例である。
だから、錯覚による誤読を避けるためには謝礼ではなく御礼の但書きを使う方が無難だ。これなら「礼」の字が「れ」に近く錯覚しても御礼(おんれい)にしか見えないから、間違いが起こらない。
・・・日本語は難しい。