11月30日9時50分配信 琉球新報
がん患者の抱える身体、心の苦痛を取り除く「緩和ケア」を提供する「緩和ケア病棟(ホスピス)」が足りない状態が続いている。県内には緩和ケア病棟を持つ病院は、オリブ山病院(那覇市)、アドベンチストメディカルセンター(西原町)、国立病院機構沖縄病院(宜野湾市)の3施設で、合計56床あるが、常時入院待機者がいる状態で、2008年度の入院待機者の最大値は1病院当たり20~60人に上った。中には待機中に患者が死亡した例もあり、関係者は「入院待機が多く、希望される方の受け入れができず、家族の残念な思いを聞くことが多い」と話している。
琉球新報が29日までに、3医療機関に調査票を送付し、回答を得た。
08年度中に入院待機中に死亡した患者はオリブ山病院55人、沖縄病院14人、アドベンチストが月平均6人だった。重複して入院申し込みをしている患者もいるとみられるが、1年間で延べ140人近くの患者が希望する治療を受けられないまま死亡したという事態が明らかになった。
08年度の入院待機者数の最大値はオリブ山病院が21人、アドベンチストが60人、沖縄病院が20人。すぐに入院受け入れができない場合、各病院は院内の一般病棟で受け入れたり、長期療養型の病院や紹介先医療機関で待機してもらうなどの対応を取っている。
待機者の多さについて病院側は「県民の経済力では在宅での『みとり』が厳しい。共働きが多く、介護力が乏しい上に堂々と介護休暇を申請できる職場も少ない」と県内の介護力の乏しさとの関係を指摘している。
また、老人保健施設などでがんを抱えた高齢者を受け入れることができないため、状態が安定して痛みがない患者も多く入院している現状もある。
緩和ケアは医師、看護師のほか薬剤師、ソーシャルワーカー、理学療法士、栄養士、宗教家、ボランティアなど多くの専門家がチームを組んで患者と家族を支援する。緩和ケア病棟の整備が進まない原因には専門家チームを作ることが難しかったり、一般病棟と比べて多くの看護師が必要なこと、診療報酬が薬剤投与や治療内容に関係なく定額に設定されていることなどが指摘されている。(玉城江梨子)
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がん患者の抱える身体、心の苦痛を取り除く「緩和ケア」を提供する「緩和ケア病棟(ホスピス)」が足りない状態が続いている。県内には緩和ケア病棟を持つ病院は、オリブ山病院(那覇市)、アドベンチストメディカルセンター(西原町)、国立病院機構沖縄病院(宜野湾市)の3施設で、合計56床あるが、常時入院待機者がいる状態で、2008年度の入院待機者の最大値は1病院当たり20~60人に上った。中には待機中に患者が死亡した例もあり、関係者は「入院待機が多く、希望される方の受け入れができず、家族の残念な思いを聞くことが多い」と話している。
琉球新報が29日までに、3医療機関に調査票を送付し、回答を得た。
08年度中に入院待機中に死亡した患者はオリブ山病院55人、沖縄病院14人、アドベンチストが月平均6人だった。重複して入院申し込みをしている患者もいるとみられるが、1年間で延べ140人近くの患者が希望する治療を受けられないまま死亡したという事態が明らかになった。
08年度の入院待機者数の最大値はオリブ山病院が21人、アドベンチストが60人、沖縄病院が20人。すぐに入院受け入れができない場合、各病院は院内の一般病棟で受け入れたり、長期療養型の病院や紹介先医療機関で待機してもらうなどの対応を取っている。
待機者の多さについて病院側は「県民の経済力では在宅での『みとり』が厳しい。共働きが多く、介護力が乏しい上に堂々と介護休暇を申請できる職場も少ない」と県内の介護力の乏しさとの関係を指摘している。
また、老人保健施設などでがんを抱えた高齢者を受け入れることができないため、状態が安定して痛みがない患者も多く入院している現状もある。
緩和ケアは医師、看護師のほか薬剤師、ソーシャルワーカー、理学療法士、栄養士、宗教家、ボランティアなど多くの専門家がチームを組んで患者と家族を支援する。緩和ケア病棟の整備が進まない原因には専門家チームを作ることが難しかったり、一般病棟と比べて多くの看護師が必要なこと、診療報酬が薬剤投与や治療内容に関係なく定額に設定されていることなどが指摘されている。(玉城江梨子)
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