荻原規子さんの『RDG』読了し、
すっかり嵌まりこんでしまって現実世界に帰ってこられなくなったので、こうなったら毒を以て毒を制すじゃないけど、
荻原さんの全作品制覇するしかないかと。
で、『これは王国のかぎ』を読みました。

二作品とも好き過ぎるので、今感想は書きません、いや、書けません。
そういうのってあるよね。

なので感想ではなく。

レビューやTwitterを見てると『RDG』は続篇を求めるファンが多いのかな?

私は、すごーくいい終わり方だなあと思ったので、むしろ続きは書かれない方がいいかなあ…。
深行と泉水子、そしてあの高校生たちには、これから無限の未来と可能性がひろがっている。
それを、たとえ彼らを生み出した作者さんであろうと、限定して欲しくないって思う。
そのくらい、彼らは生きて存在してる。
これから先、何度本を読み返しても、彼らの未来のひろがりを感じながら本を閉じるだろうと思う。
彼らの未来の余地を、私たち読者に、そして彼ら自身に、残しておいて欲しいと、思うのです。

…なんて言っても、続篇出たら読んじゃうんだろうけど!

個人的には、雪政、紫子、大成の関係は読んでみたいかな。
でもそれは、荻原さんの仕事じゃないかなって気がするから、これも想像で補うか。

この作品、アニメ化されているのですね。
あんまりアニメ絵で見たいとは思わないんだけど、深行が内山昂輝くんてのはイメージピッタリなので、どんな演技してるのか、声だけ聴きたいかも…

すべての思春期の少年少女に読んでもらいたい作品、
そして思春期などとうに過ぎたアラフォー女もすっかり捕らえられてしまった作品でした!


荻原さんの語りは、現代を舞台にしたもの、そして中高生を主人公にしたものに、合ってるなあとも感じました。






で、『これは王国のかぎ』を読んだら、これは15歳の少女の一人称。
正直、この作品で初めて、荻原さんの文章をとてもいいなあと思いました!
勾玉三部作を読んで、会話を書くのが凄く上手い方だなあという感想を持ったことを考えると、一人称がしっくり来るのは当然のことなのですね。
ますます好きになった。

『これは王国のかぎ』は、読み始めてすぐに
氷室冴子さんの『シンデレラ迷宮』っぽい!と。
構造も非常によく似ている。
けどテイストは全然違う。
どちらも好きです。

こんなに真ん中まっすぐの"少女小説"読んだのは久しぶりって気がするけど、やっぱり、結局、好きなものは好きなんだわ!

香山リカさんの解説も良かったです。

そして、どうしても佐竹美保さんの表紙で欲しかったから、中公文庫にしたのです。
そしたらワイド版の口絵まで付いていて、コレがすごーく美しいの。
原画は荻原さんがお持ちだそうで。なんて羨ましい!!
佐竹さんの絵がこの本に魔法をかけています。私はそう感じる。

荻原作品、次は『樹上のゆりかご』を読む予定です!