「風のガーデン」
倉本聰さんが脚本を手掛けた。
主人公は、中井貴一さんが演じた貞美
その父親が、緒形拳さんが演じた貞三。
その孫が黒木メイサさんが演じたルイ
神木隆之介さんが演じた岳。
ちなみに貞美がかかわりを持つ二神を奥田瑛二さんが演じている。
岳について、倉本聰さんは
男の子の白鳥岳役の神木隆之介の設定は、異様な純粋さっていうのを出したかった。全く俗性に汚されていない登場人物が欲しかったですからね。頭の片隅に「レインマン」のイメージもありました。
(「聞き書き 倉本聰 ドラマ人生」)
と語っている。
「風のガーデン」では、
貞三が名づけた花言葉を
岳がすべて覚えていて
後に貞美に教える場面がある。
「岳君は何をしてたンですか」(貞美)
「エゾエンゴサクの球根を掘ってました」(岳)
「エゾエンゴサク?」(貞美)
「春先に森の中にいっぱい咲く花です。青くて小さなラッパみたいでールイが一番大好きな花です」(岳)
あと、貞三の言葉の中で、
「何だか三流の民放ドラマのようで、甚だ忸怩たるものがありますがー」(貞三)
というのもある。
この作品で見どころだったのが、
貞三と貞美の和解。
貞三は貞美が寝泊まりしているキャンピングカーで麻薬パッチなどの物を見、
貞美の友人の水木から話を聞く。
旭川の義姉・春江(草笛光子さん)に会い
その状況を説明する。
「教えてください義姉さん、私今ーどうしたらいいンでしょう」(貞三)
の問いに
「あんたから本人にすぐ逢いに行ってやって、過去のことは全部許すって云って、生まれた家に迎えてやるんだよ!」(上原春江)
貞三の呼びかけた言葉が
「ーやあ」だった。
「優しい時間」では、
寺尾聡さん演じた勇吉が
息子の拓郎と和解する場面で
台本では
「よオ」だったが、
寺尾さんは変えたらしい。
それについて
倉本さんは「意味が違ってくる」
と後に語っている。
ふたたび、
貞三と貞美の会話で
医療の話も出てくる。
「うちに帰ってこいよ。
俺は今在宅の訪問医をやってて、ターミナル・ケアをいくつも扱っている
こういうことを、君に言うのは辛いがー少しは君の役に立てる」(貞三)
物語の中で
ルイと岳がガーデンを手入れしていて
一度は行ってみたい。
神木さんはガーデンに続き
「らんまん」では植物と
次はどういうのに出るんだろうな。