旅の恥はかき捨て・・・いや、書き捨てたら何故か怒られました。
皆さん、こんばんは。
飲み物を飲みながらコメント見ていたら、むせました。寮長です。
いや、あ、はい。
好きなタイプですか・・・
う~ん。
可愛い子もいいし、性格良い子もいいし・・・
スタイルいい子・・・おおぅ。
妄想の世界に浸りそうでした。危ない危ないw
よくよく考えてみると、自分の好きなタイプが自分でもよく分からんとですね~。
あやふやで申し訳ないのですが、結論としては、好きになった人が好きですw
歳は捕まらない程度でしたら!
さて、先日ガンダ部が掲載されていた「馬券ブレイク」さん。
実は、自分でも忘れていたのですが、僕のインタビューも掲載されていました。
その中で、一年生の思い出として「スキー教室」の思い出のことを話させて頂いたのですが、今日はその話をもう少し詳しくいきたいと思います。
では、どうぞ♪
ーーーーーーーーーー
今年も「大寒」を迎えた。
寒いよりは暑いほうが好きではあるが、この季節ならではの楽しみもある。
仲の良い厩務員さんや助手さん、そして仲間と一緒に行くスノーボードは最高に楽しい。
そんな中、雪景色を見てふと学校時代の思い出に浸ることがある。
外も寒いが、残念なことにすっごい「さぶい」思い出だ。
ろくな思い出のない学校生活だが、その中でもレクリエーション的な行事がある。
あれは、競馬学校一年生のときだった。
一泊二日で行く、スキー教室というものだ。
名目上、バランスの向上やなんやら聞いた気がするが、あれは規則正しすぎる生活から解放する為の、ただの気分転換だろう。
今でもあるのかどうかは知らないが、僕らが過ごした時代にはそういうものがあった。
その時の僕は、教官と一緒という残念な事実を除けば(今では感謝しても、その頃はやはり苦手だった)心躍るものだったに違いない。
競馬学校という、狭い檻の中から出て、娑婆の空気を吸う。
その事実でさえも、一時の至福を感じられたが、外に出て次に目の当たりにした光景は、一面の雪景色だった。
洩れる吐息は白いが、内心は極度の興奮状態で火照っていた。
「やべぇ!!かき氷がいっぱい!!!」
いくら甘いモノに餓えているからといって、食いつくとこはそこじゃないだろう。
そんな残念な自分を余所に、一日目のスキー教室が始まった。
今では、スノーボードの方が得意だが、その頃もスキー自体は得意で無かった事を記憶している。
滑ってはコケ、止まってはコケ・・・尻もちをつく。
それでも嬉しいのだから、究極にドMな状態だったのだろう。
解放されただけで人を狂わせる。
競馬学校とはなんて恐ろしい場所なのだろう。
書いていてふと思った。
そんな中、残念なことが一つあった。
一日も終わり、人間の楽しみでもある食事の場だ。
その楽しみが、教官の些細な一言で凍りついた。
『明日、朝一で検量するからな。体重オーバーしてたら、帰ってから曳き馬だぞ!』
騎手を目指すものにとって、馬に乗れないほど残念なことはない。
閉ざされた空間から解放された心地良さは、この一言で現実へと舞い戻される。
ベソをかく余裕もなく、自分は美味しそうな料理の数々を諦めた。
二日目。
この解放感も今日で終わりだ。
思いっきり楽しみ、いよいよ現実に引き戻される時間がやってきた。
バスの出発時間にはあと10分ほどある。
帰りの車内でもよおすのもなんだから、今のうちにやるべきことをやっておこう。
普段適当な自分が、用意周到になったことが後々仇になることをこの時点では知らない。
トイレでゆっくりと立ち昇る湯気を見届けた後、ホテルの廊下を歩いていると、途中にあった窓から何処となく見覚えのあるバスが走っていた。
「なんか似ているけど・・・バスなんか、みんな似たような物だろう。」
お気楽な自分らしい考えを抱えたまま皆が集合していたロビーに戻ると、あるはずの荷物が無いのと同時に、いるはずの人間がごっそり消えてなくなっていた。
ここで、名探偵なら推理するところだが、迷探偵には嫌な予感しかしなかった。
そうだよね。
荷物、先に自分でバスに乗っけておいたんだよね。
荷物は載ってるけど、自分が乗ってないんだよね・・・
オーマイガーッ!!!
思わず、外人になりかけた。
でも、日本人の僕に言える言葉はこの一言に尽きる。
「うぉぉぉ!!マイカーーー!!!!」
あのバスは、自分のでもなけりゃなんでもない。
でも、あれに乗らないとどうなるか分からないことは事実だ。
人生で、何回あったか分からない「死に物狂い」ってヤツの一回はここだったのだろう。
去りゆくバスを、必死になって追いかけた。
「何?この追いつけそうで追いつけない距離感・・・」
恋もそうだが、捕まえられそうなのに捕まえられないのが何というか安いドラマっぽい。
そんな状態をノロケるのは素敵だが、その時の僕は残念な事にひたすらヨロけていた。
足元が滑って、全く前に進んでいかない。
そんな僕を余所眼に、バスはゆっくりと進んで行く。
「ははぁ~ん。体重が重い僕に走らせてやろうって魂胆だな?」
その瞬間だった。
ゆるい坂道を登りきったバスは急に加速を始め、みるみる内に小さくなって行く。
言葉にならないというのはこういう事を言うのだろうか。
日が暮れる前に、途方に暮れた・・・
いや、上手い事言っている場合じゃない。
不幸中の幸い、すぐそこの大通りまでの道のりと来た方向は分かっている。
足らない頭で考えた結果、一休さんも真っ青な結論が出た。
今、自分に出来ることは一つだ。
「ヒッチハイクだーーーー!!!」
当時、お笑いコンビ「猿岩石」さんが流行っていたのもあり、すぐさまその案が浮かんだ。
でも一つだけ言うと、そんなとこで流行に乗りたくなかった。
今、俺が一番乗りたいのはバスだ。
覚悟を決めた僕は、道路に飛び出し、たまたま通りかかった「キーコーヒー」と側面に書いてある軽ワゴン車を止めることに成功した。
走っていた為、息を荒げながら声をかける。
「すみません!前にバスが走っていると思うので、追っかけて頂けませんか!?ハァハァ・・・」
よくよく運転している方を見ると、四角いサングラスに片手は開けた窓にかけているという、何とも言えないダンディーで怪しい方だったが、今は贅沢言っている場合じゃないのは確かだった。
その人はボソッと
『いいよ・・・』
と告げると、軽快に車を走らせ始めた。
これまた不幸中の幸い。
緩やかなカーブを曲がったその先に、自分が追い求めている乙女ならぬバスが停車しているのが目に留まる。
キーコーヒーのダンディーおじ様に感謝の言葉を述べると、急いで停車しているバスへと乗り込んだ。
「ハァハァ・・・先生、すみません」
何故かその場にいた全員が無言になり、鳩が豆鉄砲を喰らったかのような顔をしている。
俺がマジシャンだったら良かっただろうに、出る物はハトではなく、豆みたいな頭をした坊主だった。
その瞬間、教官が驚愕の一言を放つ。
『何やってんだ?お前・・・』
先生・・・僕を待っているために停車していたのではないのですか?
唖然とした。
むしろ、それを聞きたいのは俺だ。
実際のところ、俺の為に停車していたのではなく、ただ単にタイヤのチェーンを脱着していたらしい。
今だから笑い話だし、ネタ的にもありだが、その時の自分は本当にどうやって帰ろうか悩んでいたのだ。
何日かかけてゆっくり帰り、学校についてからの言い訳にしちゃおうかなぁ・・・
とか考えていたのだ。
その切羽詰まった状態を知る由もなく、「何やってんだ?」とはなんたることか。
これは、行事の度に書かされる感想文に書くしかあるまい。
悔しさ、美味しさすべてをひっくるめて帰校してから書いてやった。
ははは・・・
『こんな事書くんじゃない!!』
なんて、また怒られちゃった。
「恥はかき捨て」ならぬ、書いて捨てたら失敗でした。
飲み物を飲みながらコメント見ていたら、むせました。寮長です。
いや、あ、はい。
好きなタイプですか・・・
う~ん。
可愛い子もいいし、性格良い子もいいし・・・
スタイルいい子・・・おおぅ。
妄想の世界に浸りそうでした。危ない危ないw
よくよく考えてみると、自分の好きなタイプが自分でもよく分からんとですね~。
あやふやで申し訳ないのですが、結論としては、好きになった人が好きですw
歳は捕まらない程度でしたら!
さて、先日ガンダ部が掲載されていた「馬券ブレイク」さん。
実は、自分でも忘れていたのですが、僕のインタビューも掲載されていました。
その中で、一年生の思い出として「スキー教室」の思い出のことを話させて頂いたのですが、今日はその話をもう少し詳しくいきたいと思います。
では、どうぞ♪
ーーーーーーーーーー
今年も「大寒」を迎えた。
寒いよりは暑いほうが好きではあるが、この季節ならではの楽しみもある。
仲の良い厩務員さんや助手さん、そして仲間と一緒に行くスノーボードは最高に楽しい。
そんな中、雪景色を見てふと学校時代の思い出に浸ることがある。
外も寒いが、残念なことにすっごい「さぶい」思い出だ。
ろくな思い出のない学校生活だが、その中でもレクリエーション的な行事がある。
あれは、競馬学校一年生のときだった。
一泊二日で行く、スキー教室というものだ。
名目上、バランスの向上やなんやら聞いた気がするが、あれは規則正しすぎる生活から解放する為の、ただの気分転換だろう。
今でもあるのかどうかは知らないが、僕らが過ごした時代にはそういうものがあった。
その時の僕は、教官と一緒という残念な事実を除けば(今では感謝しても、その頃はやはり苦手だった)心躍るものだったに違いない。
競馬学校という、狭い檻の中から出て、娑婆の空気を吸う。
その事実でさえも、一時の至福を感じられたが、外に出て次に目の当たりにした光景は、一面の雪景色だった。
洩れる吐息は白いが、内心は極度の興奮状態で火照っていた。
「やべぇ!!かき氷がいっぱい!!!」
いくら甘いモノに餓えているからといって、食いつくとこはそこじゃないだろう。
そんな残念な自分を余所に、一日目のスキー教室が始まった。
今では、スノーボードの方が得意だが、その頃もスキー自体は得意で無かった事を記憶している。
滑ってはコケ、止まってはコケ・・・尻もちをつく。
それでも嬉しいのだから、究極にドMな状態だったのだろう。
解放されただけで人を狂わせる。
競馬学校とはなんて恐ろしい場所なのだろう。
書いていてふと思った。
そんな中、残念なことが一つあった。
一日も終わり、人間の楽しみでもある食事の場だ。
その楽しみが、教官の些細な一言で凍りついた。
『明日、朝一で検量するからな。体重オーバーしてたら、帰ってから曳き馬だぞ!』
騎手を目指すものにとって、馬に乗れないほど残念なことはない。
閉ざされた空間から解放された心地良さは、この一言で現実へと舞い戻される。
ベソをかく余裕もなく、自分は美味しそうな料理の数々を諦めた。
二日目。
この解放感も今日で終わりだ。
思いっきり楽しみ、いよいよ現実に引き戻される時間がやってきた。
バスの出発時間にはあと10分ほどある。
帰りの車内でもよおすのもなんだから、今のうちにやるべきことをやっておこう。
普段適当な自分が、用意周到になったことが後々仇になることをこの時点では知らない。
トイレでゆっくりと立ち昇る湯気を見届けた後、ホテルの廊下を歩いていると、途中にあった窓から何処となく見覚えのあるバスが走っていた。
「なんか似ているけど・・・バスなんか、みんな似たような物だろう。」
お気楽な自分らしい考えを抱えたまま皆が集合していたロビーに戻ると、あるはずの荷物が無いのと同時に、いるはずの人間がごっそり消えてなくなっていた。
ここで、名探偵なら推理するところだが、迷探偵には嫌な予感しかしなかった。
そうだよね。
荷物、先に自分でバスに乗っけておいたんだよね。
荷物は載ってるけど、自分が乗ってないんだよね・・・
オーマイガーッ!!!
思わず、外人になりかけた。
でも、日本人の僕に言える言葉はこの一言に尽きる。
「うぉぉぉ!!マイカーーー!!!!」
あのバスは、自分のでもなけりゃなんでもない。
でも、あれに乗らないとどうなるか分からないことは事実だ。
人生で、何回あったか分からない「死に物狂い」ってヤツの一回はここだったのだろう。
去りゆくバスを、必死になって追いかけた。
「何?この追いつけそうで追いつけない距離感・・・」
恋もそうだが、捕まえられそうなのに捕まえられないのが何というか安いドラマっぽい。
そんな状態をノロケるのは素敵だが、その時の僕は残念な事にひたすらヨロけていた。
足元が滑って、全く前に進んでいかない。
そんな僕を余所眼に、バスはゆっくりと進んで行く。
「ははぁ~ん。体重が重い僕に走らせてやろうって魂胆だな?」
その瞬間だった。
ゆるい坂道を登りきったバスは急に加速を始め、みるみる内に小さくなって行く。
言葉にならないというのはこういう事を言うのだろうか。
日が暮れる前に、途方に暮れた・・・
いや、上手い事言っている場合じゃない。
不幸中の幸い、すぐそこの大通りまでの道のりと来た方向は分かっている。
足らない頭で考えた結果、一休さんも真っ青な結論が出た。
今、自分に出来ることは一つだ。
「ヒッチハイクだーーーー!!!」
当時、お笑いコンビ「猿岩石」さんが流行っていたのもあり、すぐさまその案が浮かんだ。
でも一つだけ言うと、そんなとこで流行に乗りたくなかった。
今、俺が一番乗りたいのはバスだ。
覚悟を決めた僕は、道路に飛び出し、たまたま通りかかった「キーコーヒー」と側面に書いてある軽ワゴン車を止めることに成功した。
走っていた為、息を荒げながら声をかける。
「すみません!前にバスが走っていると思うので、追っかけて頂けませんか!?ハァハァ・・・」
よくよく運転している方を見ると、四角いサングラスに片手は開けた窓にかけているという、何とも言えないダンディーで怪しい方だったが、今は贅沢言っている場合じゃないのは確かだった。
その人はボソッと
『いいよ・・・』
と告げると、軽快に車を走らせ始めた。
これまた不幸中の幸い。
緩やかなカーブを曲がったその先に、自分が追い求めている乙女ならぬバスが停車しているのが目に留まる。
キーコーヒーのダンディーおじ様に感謝の言葉を述べると、急いで停車しているバスへと乗り込んだ。
「ハァハァ・・・先生、すみません」
何故かその場にいた全員が無言になり、鳩が豆鉄砲を喰らったかのような顔をしている。
俺がマジシャンだったら良かっただろうに、出る物はハトではなく、豆みたいな頭をした坊主だった。
その瞬間、教官が驚愕の一言を放つ。
『何やってんだ?お前・・・』
先生・・・僕を待っているために停車していたのではないのですか?
唖然とした。
むしろ、それを聞きたいのは俺だ。
実際のところ、俺の為に停車していたのではなく、ただ単にタイヤのチェーンを脱着していたらしい。
今だから笑い話だし、ネタ的にもありだが、その時の自分は本当にどうやって帰ろうか悩んでいたのだ。
何日かかけてゆっくり帰り、学校についてからの言い訳にしちゃおうかなぁ・・・
とか考えていたのだ。
その切羽詰まった状態を知る由もなく、「何やってんだ?」とはなんたることか。
これは、行事の度に書かされる感想文に書くしかあるまい。
悔しさ、美味しさすべてをひっくるめて帰校してから書いてやった。
ははは・・・
『こんな事書くんじゃない!!』
なんて、また怒られちゃった。
「恥はかき捨て」ならぬ、書いて捨てたら失敗でした。