上から目線と下から目線
皆さま、こんにちは。
初競馬、初障害のナスノオー君。
予想以上の走りっぷりで、これからの成長が本当に楽しみですね。
さて、先週はお世話になっている横山義行さんが僕の目の前で落馬してしまい、あわや轢いてしまうかという場面がありました。
義行さんは、両腕骨折と見るからに痛そうで「大丈夫ですか?」なんて野暮な質問は、聞くに聞けませんでした。
後日、手術が終わって落ち着いたころに、お見舞いに行こうと思ってます。
今日の日記は、去年僕が関西で落馬した時の事を書いてみたいと思います。
先行集団の好位に付けた馬込み。
一つ一つの障害を華麗に飛越しながら、周囲の状況を把握する。
二周目に入り、迎えた向こう正面。
ここから遅れを取ってしまっては、いざ勝負どころで間に合わない可能性がある。
ペースにもよるが、そのときの僕は、インコースで前方を走る馬に食らいついて行くのに必死だった。
一つ、そして二つ目。
自分が騎乗する馬の目の前を走っていた馬が、着地した瞬間いなくなる。
「・・・・っ!?」
息を飲んだ瞬間には手遅れだった。
すでに自分の馬は飛越の体勢に入っており、宙を舞っているその時、目の当たりにしたのは、着地する地点に倒れている馬の姿。
「ごめんなさい!!」
避ける術が無くなったその瞬間、諦めにも似た感情と共に、出た心の声は何故か
「ごめんなさい・・・」
困った時は神頼み・・・ではないが、俺は一体、誰に謝ってしまったのだろうか?
意味が分からない。
そして成す術を無くした僕は、目を閉じた。
本来なら、最後まで望みを捨てずに回避することに専念するべきなのだろうが、動きようのない空中。
そして、目下にいる馬。
あの時は、本当に死んだと思った。
よくよく考えてみると、なんという現実逃避なのだろう。
しかし、抗う術のない僕には何もできなかった。
次の瞬間、手綱を一気に下方へと持っていかれる感触と共に、僕は前方の地面へと叩きつけられた。
(後で見たパトロールビデオでは、ひっくり返った馬に突っ込んだ僕の騎乗馬が、宙を一回転し、更に前に投げ出された僕の後ろに着地した状態でした。こう、背負い投げされている感じです。あれが僕の上に落ちてきたら、今これを書いているか分かりません。)
「あ"------!!」
落ちた瞬間、後続馬の騎手が悲鳴にも似た叫びをあげる。
一言、言わせてもらうなら、「あ"---!」じゃない。
「あ"----!」言いたいのは、むしろ俺。
お願いだから轢かないで?
下手に動くと余計に危ないので、ここはじっと我慢する。
幸いなことに、軽く脚がどこかにかすった程度で、轢かれたと言えば轢かれたものの、お肉のように挽かれることはなかった。
不幸中の幸い。
そして、救急車で救護所へと搬送される。
強いて不幸だったかもしれないことは、鎖骨にヒビが入っていたこと。
ヒビくらいなら、痛み止めを飲んで色々と処置をすれば動けないことはない。
どうせなら、バッキリ折れてしまった方が諦めもつくのだが・・・・
過ぎた話しなので暴露させて頂くと、そのまま仕事してました。
初競馬、初障害のナスノオー君。
予想以上の走りっぷりで、これからの成長が本当に楽しみですね。
さて、先週はお世話になっている横山義行さんが僕の目の前で落馬してしまい、あわや轢いてしまうかという場面がありました。
義行さんは、両腕骨折と見るからに痛そうで「大丈夫ですか?」なんて野暮な質問は、聞くに聞けませんでした。
後日、手術が終わって落ち着いたころに、お見舞いに行こうと思ってます。
今日の日記は、去年僕が関西で落馬した時の事を書いてみたいと思います。
先行集団の好位に付けた馬込み。
一つ一つの障害を華麗に飛越しながら、周囲の状況を把握する。
二周目に入り、迎えた向こう正面。
ここから遅れを取ってしまっては、いざ勝負どころで間に合わない可能性がある。
ペースにもよるが、そのときの僕は、インコースで前方を走る馬に食らいついて行くのに必死だった。
一つ、そして二つ目。
自分が騎乗する馬の目の前を走っていた馬が、着地した瞬間いなくなる。
「・・・・っ!?」
息を飲んだ瞬間には手遅れだった。
すでに自分の馬は飛越の体勢に入っており、宙を舞っているその時、目の当たりにしたのは、着地する地点に倒れている馬の姿。
「ごめんなさい!!」
避ける術が無くなったその瞬間、諦めにも似た感情と共に、出た心の声は何故か
「ごめんなさい・・・」
困った時は神頼み・・・ではないが、俺は一体、誰に謝ってしまったのだろうか?
意味が分からない。
そして成す術を無くした僕は、目を閉じた。
本来なら、最後まで望みを捨てずに回避することに専念するべきなのだろうが、動きようのない空中。
そして、目下にいる馬。
あの時は、本当に死んだと思った。
よくよく考えてみると、なんという現実逃避なのだろう。
しかし、抗う術のない僕には何もできなかった。
次の瞬間、手綱を一気に下方へと持っていかれる感触と共に、僕は前方の地面へと叩きつけられた。
(後で見たパトロールビデオでは、ひっくり返った馬に突っ込んだ僕の騎乗馬が、宙を一回転し、更に前に投げ出された僕の後ろに着地した状態でした。こう、背負い投げされている感じです。あれが僕の上に落ちてきたら、今これを書いているか分かりません。)
「あ"------!!」
落ちた瞬間、後続馬の騎手が悲鳴にも似た叫びをあげる。
一言、言わせてもらうなら、「あ"---!」じゃない。
「あ"----!」言いたいのは、むしろ俺。
お願いだから轢かないで?
下手に動くと余計に危ないので、ここはじっと我慢する。
幸いなことに、軽く脚がどこかにかすった程度で、轢かれたと言えば轢かれたものの、お肉のように挽かれることはなかった。
不幸中の幸い。
そして、救急車で救護所へと搬送される。
強いて不幸だったかもしれないことは、鎖骨にヒビが入っていたこと。
ヒビくらいなら、痛み止めを飲んで色々と処置をすれば動けないことはない。
どうせなら、バッキリ折れてしまった方が諦めもつくのだが・・・・
過ぎた話しなので暴露させて頂くと、そのまま仕事してました。