キスマーク
夢を見た。
その夢は、どことなくロミオとジュリエットに似ており、決して結ばれる事のない二人が互いを求めあう甘く切ない内容。
主役は勿論、俺。
ただし、彼女が夜中に会いに来てくれるのを待っているという乙女チックな役柄。
厳格な父と、子育てに関心のない母。
貴族の血筋により、政略結婚を果たした二人の間に産まれた自分。
彼にもまた、親が決めたいいなずけの相手がいた。
朝から晩まで、知識と礼儀作法の教養。
何の変哲なく、ただ過ぎていく毎日。
社会のイデオロギーに圧しつぶされ、
自分の存在価値が全くといってもいい程感じられ無い。
無意味な日々にほとほと嫌気がさしていたのである。
そんな自分にもたった一人、心の拠り所となる人がいた。
夜中になると、そっと部屋に忍びこみ、近づいてくる気配。
熟睡している身体に触れる口先。
シャイなあのお方はいつも、キスの名刺をおいていく。
今日こそは、顔を見てやろう…
そう決め込み、いざ見ようとした。
というナイスなタイミングで現実の世界で目が覚める。
「あ~ぁ夢か。」
その時ふと気がついた。
足と腕に残った3つの赤い印・・・
そう・・・それは夢ではなかったのだ。
夜中にキスマークを残す謎の女性。
しかし、このキスマーク異常に痒いな…
なぜかカノジョ(蚊の女)に殺意が湧いてきました。
その夢は、どことなくロミオとジュリエットに似ており、決して結ばれる事のない二人が互いを求めあう甘く切ない内容。
主役は勿論、俺。
ただし、彼女が夜中に会いに来てくれるのを待っているという乙女チックな役柄。
厳格な父と、子育てに関心のない母。
貴族の血筋により、政略結婚を果たした二人の間に産まれた自分。
彼にもまた、親が決めたいいなずけの相手がいた。
朝から晩まで、知識と礼儀作法の教養。
何の変哲なく、ただ過ぎていく毎日。
社会のイデオロギーに圧しつぶされ、
自分の存在価値が全くといってもいい程感じられ無い。
無意味な日々にほとほと嫌気がさしていたのである。
そんな自分にもたった一人、心の拠り所となる人がいた。
夜中になると、そっと部屋に忍びこみ、近づいてくる気配。
熟睡している身体に触れる口先。
シャイなあのお方はいつも、キスの名刺をおいていく。
今日こそは、顔を見てやろう…
そう決め込み、いざ見ようとした。
というナイスなタイミングで現実の世界で目が覚める。
「あ~ぁ夢か。」
その時ふと気がついた。
足と腕に残った3つの赤い印・・・
そう・・・それは夢ではなかったのだ。
夜中にキスマークを残す謎の女性。
しかし、このキスマーク異常に痒いな…
なぜかカノジョ(蚊の女)に殺意が湧いてきました。