越南の歴史について紹介してきましたが、黎朝についての写真が少なく、また、読まれている方も面白みに欠けると思いますので、今回から「聖地巡礼」を始め、ベトナムのパワースポットを紹介したいと思います。

 巡礼には、日本の秩父36ヶ寺巡り、四国巡礼など、幾つかの巡礼地がありますが、ベトナムにもこの巡礼があります。寺を巡るものはありますが、私はベトナム人と15年近く一緒に巡った巡礼地を紹介したいと思います。

 私はハノイに2001~2021年まで、20年間生活していましたが、ベトナム語を話せるレベルまではいきませんでしたが、道教の道士であるシャーマンの方と知り合い、写真撮影をすることで、お付き合いをさせていただきました。

 カメラが共通?の言葉になったようです。

 年に一回ですが、各地へ巡礼行きました、北は老街(Lao Cai、ラオ・カイ省)、南は広平(Quảng Bình、クアン・ビン)、西は劫泊(Kiêp Bac、キエップ・バック、ハイ・ズオン省)やハロン湾(Quảng Ninh、広寧省、翁門祠)、芒街(Mong Cai、モン・カイ)、そして、フーザイ(南定省、Nam Định、ナム・デイン)など多くの聖地があります。

 柳杏の父・玉皇上帝と南曹官吏と北斗官吏を祀っている。

 中国の三宇宙(タム・トア、三聖母:天の聖母・地の聖母・水の聖母)と越南の柳杏聖母(リュウ・ハイン、玉皇上帝の姫・点氏、山岳聖母・上岸聖母・山荘・ソン-チャン)。

 先ず、日帰りで行かれるフーザイ(Phủ Giày)から紹介いたします。

 ここは、ハノイから3時間強(80㌔)のフーザイ(Phủ Giày、府鞳)です。

 フーザイは、伝説の柳杏公主(Liễu Hạnh)の降臨の地です。

 ここは道教の聖地です。ベトナム人には、仏教だけではなく、並行して道教の信者も多くいます。

 朝(Châu)と呼ばれる副聖母(聖母を援ける)

 この道教から生まれた聖母道の中のレンドン(Lêng Đông)が中心になります。

   このレンドンは、ユネスコの文化遺産にも指定されており、また、参加者の数や周辺の産業を含む大きな事業になっています。それは、寺や聖母を祀る殿で行われるレンドンには、マーを造る事業者、供物を捧げる産業など、多くの人が参加する一大産業です。ただ、ちょっとお金がかかりすぎますが・・・。

 玉皇上帝を祀る祠、上帝を祀る道観(道教の寺)は、海陽省に瑞応観があります。

そこは、玉皇上帝が祀られています。下記に写真を載せておきます。

 先ず、フーザイへ巡礼に行ってみましょうか。

 レンドンは、心に悩みを持つものが、聖母に悩みを訴えるものです。

 そのためには、シャーマンにお願いすることになります。

 シャーマンに祈願の内容を告げ、それを道教の道士が用紙に悩みと名前・住所・年齢などを漢字で書き込みます。その祈願文をシャーマンは各聖母(天の聖母、地の聖母、水の聖母、山岳の聖母)に祈願します。

 偶々、今、お遍路のYouTubeを見ています。

 巡礼と言っても、仏教の巡礼と道教の巡礼は、ちょっと辛さは違います。

 道教は中国発祥ですから欲絡みです。

 以前、道教の寺である道観へお邪魔したことがあります。ここの観長がおっしゃっていましたが、他の宗教と比べ、仏教は浄土へ行くことが願い、儒教は極楽へ、ただ、道教は合格祈願や病気治癒、健康祈願など、得るものがあるから得だよ、とおっしゃっていました。

 ただ、ベトナムでは、儒教の神は、皇帝が指名する(李朝以前は、李・呉権・丁部嶺・黎大行・)ものであり、皇帝は神(例外としては、李神宗と李昭皇)として祀られていません。

 右から三番目の女性がシャーマンのTuyết(雪)さん。

 元々は、中国の杭州人だそうです。

 現在、レンドンは中国、台湾でも行われているようです。

 父・玉皇上帝を祀る祠

 道教の寺・道観(聖人を祀る寺に相当します)。

 道教は仙人(聖人)で、桃源郷、儒教が神・極楽、仏教は仏・浄土ですね。

 道教については、明代の三大小説・西遊記・三国志・封神演義の最後の封神演義(漫画・アニメあり)をご覧ください。