「スパロボ」シリーズ25周年記念作品

「スーパーロボット大戦V」が発表され、

「宇宙戦艦ヤマト2199」も参戦の運びとなったようだ。

 

 

 

 


しかし、せっかく「V」と銘打つならば、

2016年が40周年の記念の年に当たる
”海外初のスーパーロボット”こと、 
「テコンV」 태권브이にも、

ゲスト出演させてあげて欲しかったよな。 

 

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実際の作品も見ないで、 
「マジンガーZのパクリwww」と 
笑韓ネタにするだけの論調は、もう飽きた。 

そもそも、テコンVが日本アニメにどんどん似ていったのは 
アニメ国産化の意義への理解が 
皆無だった当時の韓国社会において、 
金青基(김청기 キム・チョンギ)監督の 
映画企画に出資してくれたのが 
日本アニメの玩具を作ってた町工場だけで、 

「玩具用の部品が余ってるから 
その部品を流用できるアニメを作って欲しい」 

というスポンサーの意向に押し切られたから 
そうなっっていったというだけの話だ。 

同じ金青基監督の『スペースガンダムV』 
스페이스 간담브이 (1983年作品)も、

 

 

 

名前が「ガンダム」で 、

姿はマクロスのバルキリーの劣化じゃねーかと 
百万回笑われてきたけれど、事情は一緒。 

 

 

フォト

 


『スペースガンダムV』の数年後、 
マクロスが北米で展開して再度当たり始めると 
日本での玩具生産が間に合わなくなってしまい、 
仕方なく、今度は韓国からスペースガンダムVの 
玩具の在庫を買い上げてきて、これを流用して 
北米輸出向けのマクロス玩具を仕立てていた、 
という都市伝説もあるくらいだ。 

『テコンV』も『スペースガンダムV』も、 
もちろん、日本アニメのロボットデザインに 
モロに影響を受けてるけど、中身をよく見れば 
民族的個性に溢れた世界観とストーリーには 
なかなか味があって、興味深い作品なんだよ。 

『テコンV』は科学万能主義の限界を訴え、 
これに対置して、「父と子の絆」とか 
「テコンドー」のような土着の泥臭いものを 
大事にしていこうという、軍事政権時代ならではの 
アツ苦しい主義主張がある。 

 

 

 

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また『スペースガンダムV』では、 
聖書の説話や論語の「殺身成仁」の教えを下敷きに 
「兄(オッパ)を慕う妹(ドンセン)」という、 
韓国特有の物語構造が展開される。 

だいたい、「パクリ」なんてことを言い出したら、 
日本の『闘将ダイモス』には、テコンVの 
設定逆パクリ疑惑が出てきちゃうしさw↓ 


『ロボット テコンV』(1976年) 
・主人公がテコンドーの達人。 
・父が遺したテコンVに乗り込む。 
・主人公のテコンドーの動きをテコンVがトレース。  

『闘将ダイモス』(1978年) 
・主人公が空手の達人。 
・父が遺したダイモスに乗り込む。 
・主人公の空手の動きをダイモスがトレ-ス。 

 

 

 


・・・パクリか、パクリでないか、 
判断するのは貴方次第ではないだろうかウッシッシ  

 

 

 

 


追記・・・「宇宙戦艦ヤマト」スパロボ参戦といえば、 
『テコンV』でも「ヤマト」に遅れること5年、 
シリーズ第5作では、金青基監督にも無断で

 

 

”宇宙戦艦モノ”が作られた。 

その名も、『進め!宇宙戦艦亀甲船』
(날아라! 우주전함 거북선 ,1979年作品) 

汚染された地球を救うため、 
宇宙戦艦に乗って、宇宙の彼方の星まで 
浄化装置を取りに行くという 
オリジナリティに溢れた物語であるw 

 

 

フォト

 


・・・まあ、こちらはさすがの私にも、 
ちょっと擁護不能だなwww