2011年最終クールの名作TVドラマ | kane1の映画 言いたい放題

2011年最終クールの名作TVドラマ

私はTVのクールの変わり目に新たにスタートしたTVドラマの第1話を録画しまくる。そして面白そうなもの3本だけ全話録画して観る。放送開始してからあまりにも話題となったドラマは途中から録画することもあるが、基本的には各クール、3本だけ観る。ストーリーテリング作家を目指す私としては本当はすべてのドラマを観て勉強すべきなのだろうが、仕事の帰りも遅く、それをやってると肝心の執筆に時間が使えないので厳選する。
2011年最終クールのドラマがほぼほぼ最終回の放送を向えた今、今クールに観たドラマを振り返る。
人それぞれ感想はあるだろうが、私は今クール、久々にドハマりした秀作に出会った。

「謎解きはディナーの後で」(CX) と「家政婦のミタ」(日テレ)


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「謎解きはディナーの後で」は東川篤哉原作による本屋大賞も授賞した、言わずと知れた超ベストセラーノベルの実写ドラマ化だ。

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スーパーセレブなお嬢様が身分を隠して従事する刑事職。自意識過剰で間の抜けた上司に邪魔されながらも推理の天才である執事と共に事件を解決していくといった有りがちなコンビ推理小説だが、他とひと味もふた味も違うのがこの執事のキャラクター。執事の立場でありながら主人であるお嬢様に言いたい放題の毒舌を吐く。このやりとりがめちゃくちゃ可笑しい。これがこの物語のキーでありカラーだ。


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さてそのドラマ化はというと・・・、やはり原作がしっかりしている分、ストーリーは面白い。1時間枠のドラマとしての構成/演出も抜群だ。コメディ色豊かに実写化されているが、これがかなり面白く作られている。ドラマ音楽の名手/菅野祐悟のサウンドトラックスコアも原作やドラマのイメージを見事なまでに音楽に表現をしている。
一見原作のイメージに沿ぐわないと思っていたキャスティングもいざスタートしてみるとドラマ版としてオリジナリティすら感じる程、素晴しいコラボレーションを醸し出している。ボケキャラ全開の椎名桔平はさすがにベテランの底力を感じ、執事役の桜井翔も可もなく不可もなくそつなく役をこなす。



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何よりお嬢様刑事を恥じらいもなくコミカルに演じる北川景子が最高だ。「美人だ、綺麗だ、可愛い」と世間でもてはやされる北川景子を私は今まで一度も[可愛い]なんて思ったこともなかったが今回始めて彼女を「可愛い」いや「素晴しい」と思った。
いやぁ、本当に可愛い!ヤバい!北川景子めちゃくちゃ可愛い!!彼女にこんな一面があったとは!



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やっぱり女優はイメージばかり大事にしないで果敢に新境地にチャレンジする姿が美しいのですね。

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私が住んでいる国立が舞台となっていて、ちょいちょい実際に見慣れた光景がロケで使われているのも個人的には楽しめた。
久々に総合的に楽しめ、毎週楽しみにするドラマであった。



もう一方の「家政婦のミタ」


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放送回を重ねるたびに話題が話題を呼び、平均視聴率22%超えが当たり前に!最終回に至ってはなんと40%!!これは最近の日本TVドラマ史上では十数年ぶりの快挙! 名だたる話題作も月9も大スター主演ドラマも蹴散らしてここ十数年最高のヒットドラマとなった。しかもノベル/コミック原作ではなく、最近ではすっかり珍しくなったドラマ用オリジナル脚本のよるものであるところがスゴい!!
なぜ!??何がそんなに大衆の心を掴んだのか??
ドラマ自体はごく一般的な話、むしろベタ。主軸となる家族を演じる俳優陣も皆それなりにいい味だしてるが、いまいち・・・地味。
各々が問題を抱える家族たちが、ダメ親父が引き起こした事による大きな一つの試練によってバラバラとなり、それが家政婦という存在により一つ一つ各々が問題を解決していくという話、かいつまんで言うとそういう話だ。これといって珍しい話でもない。
やはりすべてはこの家政婦の三田というミステリアスなキャラクターだろう。一見冷淡に見え全く感情を持ち合わせない、ただただ家政婦業だけを業務命令に従ってこなすロボットのようなキャラクター。しかしことあるごとに微妙な感情を見せ、それがドラマの中の人物と視聴者に相通ずるちょっとした救いを与えてくれる。それによって特別ではない家族の、世間一般的な家族の、誰もが抱えるような問題を解決していく姿に少なからず共感を覚えてしまうのだろう・・・


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登場人物達も視聴者も物語が進むにつれ、三田の頑なに笑顔を見せない謎に引き込まれ、誰しもが三田の笑顔を観たいと望むようになる・・・
そして迎える最終回。初めて見せる三田の涙の笑顔・・・ドラマの中の人々ならずとも視聴者すべてが望んでいたその笑顔に感動を覚えざるを得ない。
感情移入しすぎて観ているこちらがホッと胸をなで下ろし、自然と涙と笑顔が沸き上がってくる・・・ 私も思わずもらい泣き・・・
本当に美しい笑顔・・・、松島菜々子って本当に綺麗な人なんだぁ・・と痛感する瞬間だ。


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1クールの連続ドラマをここまで盛上げ、引っぱり、最後に安住の終焉を迎える・・・ここまで視聴者を釘付けにするオリジナル脚本を書いた遊川和彦の手腕に拍手!だ。
そしてそれを完璧に演じきってハマリ役とした松島菜々子に賛辞と拍手を送りたい!
大抵、結婚や出産で一線を退いて、休養から復帰した女優は、カリスマ◯◯なんてので成功したりして、女優としては以前のような輝きを取り戻す事はあまりないのだが、松島菜々子は女優として完全に復帰したと言えるだろう。一時は月9の主役を張るアイドル女優、ツンデレ女王様女優というレッテルまで貼られ、トップまで登りつめた。復帰後は以前のようなアイドル的な輝きは若手に取って代わられたものの女優としての実力は明らかに本物となっている。
今後は実力派女優としての活躍に期待したいものだ。


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しかし・・・それにしても・・・歳食っても、子持ちになっても・・松嶋菜々子という女性は本当に綺麗だ・・・本当に美しい。それだけは確かだ。