【観劇日記】100万回生きたねこ | kaネとmo観劇日記

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年間200本程の観劇。
その感想やらを忘れないように、記しておこうと思います。

メモ書いていないものが溜まっているけれど、
これ以上躊躇していても始まらないので、時系列が乱れることも覚悟で
書いてしまおうパンチ!


チケット
1/9(水)夜公演 東京芸術劇場プレイハウス
B列 ど真ん中

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油断していました。
これは素晴らしい。

まず舞台が美しいのです。
そう、あれは絵本そのものです。
いや、紙芝居といった方が合っているかもしれません。
額縁のように見えますから。
欲を言えば、もう少し傾斜があると観やすかったです。
(まぁ、演者はやりにくいでしょうが)
計算された遠近法が見事です。
そこにサイドからの照明でできた大きな影が効果的です。
さらにいろんなところに仕掛けがしてあり、飛び出したり、引っ込んだり、引っ掛けたり。
トラねこが死ぬたびに、それぞれの飼い主が泣く涙が笑います。
衣装もとてもよく考えられています。
魚の上着の背中の裾のハネ具合がかわいいし、
二人組の泥棒のツートンカラーは高さ(ライン)を繋げてあり、
壁ともリンクしていて、背景にとけ込むカメレオンのようです。

森山未来さんの身体能力にビックリ。
1幕は、彼のダンス公演と言えます。
だからなのか、台詞や歌が残念に思えました。

ところが、2幕は歌もいい。
というより、むしろ歌が素晴らしい。
ノラねこのつぶやくような独唱に聴き入ってしまいました。
生演奏も素晴らしいし、BGMもいい。
とくにピアノ伴奏のBGMが作り出す空気感は見事です。
そして、満島ひかりさんのキュートな白ネコが愛らしい。
2匹が心を通わせて、寄り添った時に足でスリスリするシーンでキュンとなります。
しりとりしながらの2匹のダンスが美しく、時にエロティックにも見えて、
死の別れまで踊りきります。
そこにかつての飼い主達が見守る(看取る)ように現れ幕。
完璧です。


アンサンブルの群舞も最高です。
振付が素晴らしく、とにかくかわいらしいです。
なのにキレがある。
1幕の兵士、2幕の野良猫たち。
見事でした。


もう一度観たい公演です。
あぁ、なんで手放してしまったのだろう。
後悔…。