未来を占うという話を書いたとき、思い及んだ。
「夢」の他にもう一つあると。
手相は日本にもお馴染みだ。それに観相。つまり顔の相。
「いい顔」とは、
顔のパーツの美的形と配分のことをいうのではなく、
どれだけ「縁起の良い」形なのか、が問題になる。
あるじゃないか、「福耳」という単語。

『ローズマリ』で、
夫を癌で亡くし、姑の勧めの見合い相手を
のぞき見してきたという長男の嫁曰く、
なによ、あの耳。
私は、顔よりも、性格よりも、耳を気にするわ。
あの貧相な耳に、私の余生を託せませんわ

のセリフが脳裏に浮かんだ。
ドラマでは、再婚したくない口実として処理しているけれど、
初対面の人を見立てるとき、
この「耳相」の素人占い、確かにある。
だから、セリフにもなる。

と、その時、テレビ画面いっぱいに「ホリエモン」が映った。
リッパな耳だ。

ソウルの街角でインタビューしたくなる。
この一連のM&A劇について、パネル写真をもって
「あなたは、この二人のうち、誰を応援しますか?」
「そりゃ、こっちだわ。福耳ですもの」
というか、どうか。