なべさんのブログ

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今日、親父と2人で夜ご飯を食べに行った。

今は自分も弟も家を出て住んでいるんだけど、盆休みや正月休みには、いつもご飯を家族みんなで一緒に食べる。出掛ける時も一緒。
ありがたいことに家族の仲がいい。

だから2人だけでご飯、というのはほとんど行ったことがなかった。


そんな親父も今月で古希(70歳)を迎える。


親父とゆっくり話せる時間もそんなにないかもしれない。

1人の男として!

まぁ、そんなにかっこいい理由じゃないけど、誘ってみた。

我が家は誰も酒を飲まない。


だから「酒を酌み交わす」とかじゃなくて「ご飯」。


今日も「スウェーデン料理を食べさせてやろう!」とか言うから何だろうと思っていたら、









IKEAのフードコートだった(笑)案の定。


(親父はIKEAの日本の渉外責任者として現役で働いているのです。ミートボールはホントにうまい)



親父は以前、SONYの渉外部長として働いていた。

渉外はモノづくり企業には欠かせない部門。

お客様担当のアフターサービスやクレーム対応を最終的に引き受けるが、こじれて裁判になることもよくある。

だから、社内でもどちらかというと人気のある部署ではないが、親父はその中でもやっかいな案件を進んで引き受けたりしていた。

社長に対して、製品のトラブルを企業側に都合よく隠すのではなく、ちゃんと開示すべき、と直接進言したこともあり、社内で少し知られていたらしい。



そんな親父がIKEAで働きはじめたのは65歳のとき。定年と嘱託を終えて半年後のことだ。

SONYで一緒に働いていた女性が転職してIKEAの社長秘書になった。

日本に進出したばかりのこの北欧企業は、日本の消費者やクレーム対応の社員教育をしておらず、客とのトラブルが頻発し始めた時期だった。

親父のことを思い出した秘書の女性は、連絡先を調べ、直接連絡してきたのだという。

「明日IKEAの社長に会ってみないですか」

暇を持て余していた親父(時給600円の洗車のバイトを炎天下でしたりしていた)が会いにいくと、社長は即決で採用となり、現場の社員が対応しきれなくなったトラブルに対応する室長になった。

それから5年、部下を育て、70歳を迎える今も、会社から解雇の連絡はないそうだ。

今日、待ち合わせ場所に、親父と一緒に、親父のもとで勉強してるという男性の方がいて「いつも本当に勉強させていただいてるんです!」と言っていた。

かといって、親父がいわゆるバリバリ仕事ができるタイプかといえば、そうではない。

普段家族に見せるにこやかな笑顔からも、鬼の様に働く姿はイメージできない。

親父からのメッセージはただ1つ、


「いつでも誠実であれ、愚直であれ」


小手先で仕事を上手く立ち回ろうとする人は結局見抜かれる。

IKEAの話も、前職で親父が自分の流儀に従って誠実に愚直に仕事をしていたのを見ていた人がいた。

都合の悪いことを隠すのではなく、お客様に誠実に、情報を開示しましょう、と社長に進言したことを知ってる人がいた。

それが今に繋がっている、この年で働かせてもらっているのはありがたいことだよね、と。

親父の息子であることを誇りに思ったし、そうありたいと思った。