1 受験生の悩みと欲求

受験生(特に初学者)の悩みとして,過去問を解くのに時間がかかる!

というものがあり,

受験生の欲求として,

憲法・民法・刑法の短答頻出知識を効率よく勉強したい!

商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・行政法の短答知識も効率よく勉強したい!!


というものがあると思います。


上記の悩み,欲求をすべて解消してくれるテキストが早稲田経営出版の「逐条テキスト」です!
(逐条テキストは,いわゆる短答六法なのですが,以下のとおり,LECの完択や辰巳の条文判例本よりも優れていると思います。)




2 逐条テキストの魅力

逐条テキストには,短答過去問の年度・問題番号・問題の肢が記載されています。(ex 22-12-4)

その部分をマークして読んでいけば,過去問知識が効率よく学べます!

予備試験の過去問マークや旧司法試験の過去問マークまであるので,短答頻出知識が一目瞭然です!


完択や条文判例本に記載されている単なる過去問・重要度マークと異なり,過去問の年度等がわかるので,気になった知識を直ちに過去問で解くことができます。


完択と条文判例本は,過去問・重要度マークだけだったと思います(最近のものを確認していませんので,間違っていれば指摘してください)。



また,テキストの大きさがA5サイズであり,余白が多いので書き込むことも容易です。


そして,逐条テキストは,過去問の肢がそのまま記載されていたりします。

A5サイズだから可能なのです。

完択と条文判例本は,B6サイズ?という持ち歩きやすさを追求した結果,無駄に分厚くなったり,余白が少なかったりします。




3 逐条テキストを利用した勉強法

過去問マークにマーカーや色鉛筆等で印をつけながら,読んでいきます。

過去問マークのある条文を読んで,趣旨と具体例を考え,読んでいきます。

常に「なぜ?」「なぜこうなるのか?」と理由付けを考えて読んでください。

分野ごとに読み,分野の過去問を解いてください。

例えば,逐条テキストの賃貸借部分を読んだら,過去問の賃貸借部分を解きます。

答えを先に見ているような状況ですので,9割は解けます!間違わずに解けるので,ストレスがなく,楽しいはずです。
間違えれば,理解と記憶が定着します。

逐条テキストを読んで,過去問を解けば,過去問知識に2回触れている状態になりますので,記憶の定着になります。

良いこと尽くめです。



4 数多くの合格者が進める勉強法

合格者が過去問を解いて,過去問知識を六法に一元化する勉強方法を紹介することがあります。

この勉強方法は,短答頻出知識を理解すること(条文の○○が重要であるとわかること),見返せるように短答知識を明確化すること(直前期に便利)ということを強調するものです。


逐条テキストを自力で作るようなものです。


時間がある方は,自力でやればいいのですが,お金がある方は,逐条テキストを買いましょう。





5 時間のないロースクール生にオススメ

講義の予習復習に時間がかかって,短答の過去問を解けない人が多いと思いますので,そんな人は,逐条テキストの過去問マークだけでも読めばいいと思います。




6 商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・行政法の勉強にオススメ

商法・民事訴訟法・刑事訴訟法・行政法は短答試験がなくなりましたが,短答試験に出題されていた知識は,論文においても出題される可能性があります!

特に会社法!

したがって,過去問マークだけを見ることによって過去問知識を手っ取り早く身に付ける逐条テキストがオススメです。




7 逐条テキストの歴史
Wセミナーという司法試験予備校がありました。

Wセミナーは,成川さんが設立したものでした。

Wセミナーは,短答の効率的・合理的な勉強をしやすくするため,成川式択一六法という素晴らしい短答六法を考え出しました。

名前がダサいという意見もあったと思います。

LECの完択は成川式択一六法のパクリだったと思います。たぶん・・・


Wセミナーは名前は忘れましたが,どこかに事業譲渡され,最終的にTACになりました。

そして,今,成川式択一六法と趣旨を同じくした逐条テキストが販売されています。

旧司法試験時代と異なり,現在の司法試験予備校は,辰巳,LEC,伊藤塾というイメージがあると思うので,逐条テキストはあまり売れていないかもしれませんが,オススメですので立ち読みしてみてください。