悪質な反省を余儀無くされた私

朽ち果てる間も無く 爪先は苔生し

嘲笑う暇も無く 生血を飲み干される


次なる運命の為に 私は歩む

突き刺さる情苦の海に ぷかりと沈む


腫れ上がった掌で 舞い戻れと云いたひ

月日が越えた絶望は 晩熟の生へとさざれ潜んで行くのだから


大胆な宣告を凝固するしか無かった私

つつがなる誅悲も得ず 両腕は蒸し焼かれ

頑丈な藻屑の様に 紅くただ潤したまふ膣


跪く頑なな情緒の下僕に 鉈で支払う

溢れ出す吐瀉物の海に 愛を込めて挑む


いつか人間を壊した時 爆破は痴情を洗う

生温く ただ生温く 歴史という名の砒素に埋もれて居たいだけだ