新しい星を見つけ出したのは人工知能(AI)だった。
米航空宇宙局(NASA)が2017年12月に存在を明らかにした2つの太陽系外惑星。惑星が恒星の手前を横切る際にできる影の見分け方を学んだAIが、宇宙望遠鏡で30分おきにとらえられる膨大な観測データを分析し発見した。
現時点でAIをうまく活用したビジネスモデルとして、事例をあげたいと思う。
アメリカのイエローキャブで支付宝(アリペイ)導入
アメリカでは、イエローキャブで使えるようになったアリペイのQRコード(ニューヨーク)AIとの掛け合わせで新たな地平を開くデータの潜在力。「後部座席にある支払い端末の画面にQRコードが表れた。
中国のアリババ集団のスマートフォン(スマホ)を使う電子決済「支付宝(アリペイ)」が米国でも使えるようになった。今は中国の銀行に口座を持つ人向けだが、中国からの海外旅行客は全世界へ年1億3千万人。各地に利用環境を広げておき、いずれ地元の人々の財布にもともくろむ。
アリペイは決済データをAIで分析し、ネット通販など自陣の経済圏への取り込みに活用する絵図を描く。
世界貿易の停滞が続くなかでも国際データ通信量は2年ごとに倍増が続く。国を越え飛び交うデータは今やヒト・モノ・カネ以上にグローバル化を推し進める主役だ。国家も国力を握る材料ととらえて扱うが、使い方次第で究極の管理社会になる不安もある。