厩舎は光熱費が結構かかります。 | そうべいのブログ

そうべいのブログ

ブログの説明を入力します。

我が家は井戸水(=自噴式、温泉と同じで流れっぱなし)である。
水は使い放題、もちろんタダ、下水道はなぜか井戸水という事でタダだ!

タダほどうれしいものはないっ!

今日も元気だ、水が上手い!



美浦のトレセンは水道水がマズイ!
イメージ 1

有名な話では、むかぁ~し、関東に早めに遠征してきたカワカミプリンセス。
美浦トレセンに入厩したわけだが、飼い葉の喰いが落ちた・・・。
もちろん、飼い葉は栗東から持ってきたもの。原因を調べたらなんと水を飲まないではないかっ!
管理していた西浦調教師は急遽、栗東からポリタンクに水を入れて持ってきたという・・・。
競走馬のほうが、われわれより味に敏感なのかも知れない・・・。

宝塚記念の日は真夏日で全国的に暑かった。
7月に入り、本格的に梅雨らしくなってきたが・・・。
ご存知の方も多いと思うが、競走馬は暑いのが苦手である。”全身筋肉”の競走馬、運動の後は体に熱を持ちやすくなる。そのために気温の上がる夏はからだの冷却が不可欠だ。
イメージ 2

調教が終わるとまず、洗い場でシャワーを浴びる。毛の生えた哺乳類では珍しく、馬は人間同様に汗をかく。
ほおって置くと人間同様に風をひいてしまう。汗をきれいに流す。
体が洗い終わると、今度は運動で熱を持った脚の冷却。これが意外に重要。
良く、プロ野球の試合終了後、ピッチャーが肩をアイスノンや氷で冷やしているのを野球中継で目にしたことがあると思う。それと同じ・・・。
細いチューブのようなものを競走馬の脚に巻きつけ、水を流す。所々穴の開いた部分から水が流れるという仕組み。原始的だが効果は高い。もちろん、水は流しっぱなし。

水道代・・・高そうだ!!

寒い冬はガス湯沸かし器のお湯を使う。

水だけではない。電気も使う。
イメージ 3

厩舎の馬房は畳、4畳半ほど。人間が暮らすには問題ない広さである。
だが、体重が450キロを超える馬には少々窮屈。夏は馬房内に熱がこもる。
そのため、扇風機を用意している。
なんとも涼しそう・・・。
昔は馬主さんからの差し入れで氷屋さんからでかい”氷柱”を馬房の前に置いたりもしていたが、
最近はすっかり見なくなった。競馬を使わない馬は涼しい北海道へ放牧へ行くからだ。
あと、冬場だと巨大な温風ドライヤーを馬房の前に置いたりもする。
・・・地方競馬ではあるが、船橋厩舎の川島厩舎は冷暖房完備(&BGMが流れるスピーカー付き)!!

脚に疲れがたまりやすい競走馬にはマッサージがあり、レーザー等を用いたマッサージ器も利用する。
電気代がかなりかかるらしい・・・。
イメージ 4

こうしてみると水道、ガス、電気て大そうな出費である。
もちろんこれらはすべて競走馬にかかる分である。
厩舎で働く人間の光熱費なんて、せいぜい冬場の灯油ストーブの灯油代いくらい・・・。

いったい、いくら位かかっているのだろうか・・・ビンボー症の私、写真人としては気になるところ??

以前、小西調教師に伺った事がある。馬主さんからの提供で洗い場に立派な乾燥用のドライヤーを設置している。もちろん、他の厩舎同様に、洗い場では馬の脚を冷やすため水は流しっぱなし。
「・・・どうかなぁ~・・・・。季節によって違うけど、月に光熱費としては20万円位かなぁ~・・・。
冬の暖房代より、夏の水道代のほうが大きいね・・・。暑い夏によっては光熱費だけで25万円くらいすることもあるよ・・・。人間だと節約しなくちゃならないんだろうけど、競走馬にかかる分だからね・・・。早々に節約っていうわけにはいかないね・・・。」
なるほど、ごもっともなご意見である。
節約すれば、競走馬に何らかの影響がでる。
とはいえ、”エコロジー”といわれている昨今、足元を冷やすのに湿布薬を使う厩舎もある。
この湿布薬、歯磨き粉のようなもので20リットルのプラスティックの容器に入っている。
これが、何とも気持ちよい!!
・・・私、写真人、たまに少量頂いて足の付け根に塗り塗りするのであるが、スゥ~~っとして気持ちいい!

今年の三月から新人調教師も一律、20馬房から開業する事になった。
もちろん、馬房数の数だけ常備馬がいるわけでそれなりに光熱費がかかる。
ケチケチしてはいられない・・・。

「コラァ~~!大仲(=ミーティングルームのような部屋)を出るときは電気はちゃんと消しとけよっ!」

・・・競走馬にはケチケチできないが、人間にはケチケチしなくてはならない・・・。
調教師業は大変なのである。