1991年アメリカデビュー | そうべいのブログ

そうべいのブログ

ブログの説明を入力します。

イメージ 1

私、写真人はその昔、絵画人であった。
絵が大好き!

今ではすっかり絵を描かなくなったが、やはり絵画は好きである。
ヒマがあればギャラリーや美術館に足を運んでいる。

そんな私、写真人がなんと、アンディーウォーホールを越えるべく、アメリカへ美術留学!
根性のない私、写真人、80年代のアメリカのアートシーンに圧倒され
(=当時は黒人アーティストによる、”ブラックアート”やリアリズムが全盛)、一年で絵画を挫折。
”簡単・お手軽な写真”を学ぶことになる。

メールヌードの三大巨匠写真家(=当時)・メープルソープ、ハーブリッツ、ブルースウェーバーを
超えるべく、シャッターを切りまくる毎日・・・。
そんな折、1989年メープルソープがエイズで死去。昭和天皇も崩御。
「90年代は私、写真人の時代だ!」
なんていきがっていた。

絵画の時代からテーマは一貫して競馬。
馬を描くのでもなく、レースを描くのでもない。
競馬の裏側を描きたかったのである。
競馬の中にある、人間の裏側・・・みたいなもの・・・良くわからん???

アメリカには「Environment Portrait(=直訳すると環境ポートレート)」というのがある。
被写体を撮影するのではなく、被写体が置かれている環境も写し込むというもの。
日本では古くに木村伊兵衛、最近では荒木経惟、梅佳代が得意としているジャンルである。
日本では、ポートレートと言うと街の写真館の写真や、雑誌の表紙のような写真が代表的ではあるが、
海外ではEnvironment Portraitが主流である。
絵画の印象派の影響と思われる。

巨匠を目指すべく、写真を撮りまくっていた私、写真人。
アメリカの美術大学を卒業して初めての仕事が添付写真の「Maryland Horse」という競馬業界紙の
表紙の写真である。持ち込みで行き即採用。グラビアで特集もしてもらった。
かの、「Sports Illustrated」にも掲載された。

すごいなぁ~、二十歳そこそこの私、写真人(=誰も言ってくれないので自画自賛!)。

900ドルで買ったポンコツ・カローラとニコンのFA&タムロンレンズでアメリカの競馬場を
撮影すべく転々としているときに、、日本から来た、写真家・今井寿恵さんとチャーチル・ダウンズで知り合った。
今井さんは”きれいな競馬の写真”、私、写真人は”どろどろした競馬の写真”。
お互いの写真にスタンスは違えど、アメリカ競馬の話で意気投合した。
今井さんも私も競馬に関しては海外デビューである。競馬でいうなら”持込馬”だ。
ついこないだもアメリカ競馬の話をしていたのに・・・楽しそうだったなぁ~今井さん。


今日、2月23日、今井さんを目白の教会でお見送りした訳であるが、何故か実感がない。
今井さんに日本の競馬は似合わない。
また、どこか海外の競馬場に撮影に行ってしまったのではなかろうか・・・
なんていう気分なのである。アーメン。

そんな思い半分、中古カメラ半分、教会の帰り、また懲りずに中古カメラ屋へ・・・。
4台あった中古のミノルタCLEは1台になっていた。
私の選択は正しかった。早いもの勝ちである。

だた、M6はまだあってなんとお値段102800円ではないかっ!!
・・・誰か買えよ・・・諦めがつくから・・・。
中山で一発馬券を当てるかなぁ~・・・”某競馬雑誌の編集長”は日曜日、40万円の儲け。
羨ましい・・・。M6にズミクロンの50ミリを足してもお釣りが来る・・・・。
102800円、貸してくれないかなぁ~・・・利子は写真で・・・・。

などと、のたうちまわる私、写真人。
20代のあの栄光はどこへやら・・・。
すっかり、カメラ&競馬オヤジに成り下がってしまった私、写真人である。

合掌