印刷業界の動向 (用紙値上げ vol,2)
今日は、以前7月にも書いた、印刷業界の用紙値上げ動向のパート2です。
しかし、今回は完全に個人的に得ている情報と見解でお届けしますので、コメント不可で、
会社及び鉄人と切り離してご覧いただけますようお願いします。
また、自分は仕入れ担当者ではありませんので、その点もご了承を、、、、、
まず、気になる用紙の値上げ価格動向。。。
当初、”10%以上の値上げ”を詠っていましたが、
実際の要求は、”約20%”の値上げ。。。
当然、ものにもよりますが、ほぼどれも約20%くらいのアップ。(一部値上げ対象外用紙もあります。)
どちらかというと、今までとは逆パターン・・・でしょうか。。。
15%以上と言っておいて、最終的に10%などに落ち着く、、、なんて感じが多かった気がします。
<製紙メーカー>
値上げの際は、いつも足並み揃えてどのメーカーも、ほぼ同時に上がります。
今回は大手でいうと、N製紙さんが9月から、O製紙さんが10月から値上げ。
では1ヶ月の間は、O製紙さんの紙を仕入れればいいんじゃない?
と、思われるかもしれませんが、そこまでモノが無い状態。
主要品目用紙を生産しているO製紙さんの一部工場は点検期間でストップ中だったり。。。
今回は、抄き溜めもしていないらしいです。
値上げの際は、製紙メーカーさんも値上げをスムーズにするため、出荷調整をしたりしますので、
買い溜めなども実際困難、、、ムリと言ってもいいかもしれません。
以前の値上げの際も思いましたが、印刷業界が悪くても、
製紙メーカーさん、決算ではしっかり利益を出して守ってます。(^^;)
今回はさすがにどうなんでしょう・・・・・
ちなみに、実際、印刷会社に紙を販売する一次代理店さんや卸商さんなどの紙屋さん、、、
製紙メーカーと印刷会社の板挟みで、値上げの際はいつも交渉がたいへんだと思います。
もちろん、自分たち印刷会社もですが、、、(^▽^;)
<印刷業界>
製紙メーカーさんに比べて、圧倒的に数が多い印刷会社。。。
現状、価格が上がっていても、各社、同業他社さんの様子見状態・・・・・
値上げのアナウンスはしているが、
実際、最初に上げると仕事が他社に流れてしまうのを恐れて足踏み状態、、、
って とこでしょうか。
インキも値上がりしていることを考えると、この値上げをお客様に転嫁できない場合、
その期間の利益損失はかなり大きな金額となり、会社には大ダメージ。
・・・だけで済めばいいのですが、、、
それを感覚で経営されている会社様などは、かなりまずい状態になるかもしれません。
この中部地区でもここ数年、ある程度の規模の印刷会社が倒産したりしておりますが、
どこも下請けでお仕事されていて、ビックリするような価格で受注していたケースが多いです。
その会社に発注していたお客様が、倒産後、他に同じ金額でやってくれるところが無く、
困ってお電話いただくケースも多々ございます。
当然、弊社の一般営業では、流石にソレは受注できる金額ではないのでお断りすることも多いですが。。。
(輸入紙)
国内紙が高くなると、一気に需要が高まる(?)輸入紙、、、
でも、それも今後、値上げの可能性があると聞いてます。
あまりに国内紙との差が生じると、当然、国内製紙メーカーさんも紙屋さんも困りますし、
仕入れている商社さんも、売れなくならない程度に値上げすれば利益が上がるわけですし、、、
でも、この輸入紙、、、
営業的立場から言いますと、正直なところ、あまり扱いたくないのがホンネです。
なぜなら、国際情勢やメーカーの都合で仕入れできなくなったり、生産中止となったり、
円相場などの経済状況により、利益が出ないとなると、
当然、商社も仕入れをやめますので、トータル的に”安定供給できない”という欠点があります。
ですから、輸入紙を使う際は、事前にお客様にしっかり説明しておかないとたいへんなことになります。
それでも仕入れ不可になった際に、同じような紙質、厚みで同じ金額の用紙など、代替品を探してほしいという要求がきたりします。
探してスグに国内紙でみつかるなら、最初からそれを使ったほうがいろんな意味で安全です。
特に定期物件や年契物件などは。。。
本日は長々とスミマセン。
内容的に一般向けの記事でなくなってしまった感じです。。。
最初にもお伝えしましたが、これは個人的な見解と情報ですのでご理解ください。
m(__)m