まず、咬む面から削っていく。ここを最初に削ると、高さが低くなるので全体が見やすくなるからである。

平に削り落とすわけではない。専用のダイアモンドポイント1本分を歯の形に沿って削っていく。


噛み合う歯との間に適切なクリアランスがなければ冠が入らないので、その分は最低削る必要がある。


金属冠にする場合、0.8~1.0㎜。セラミック冠にする場合、1.2㎜~1.5㎜。クリアランスが必要になる。


余裕をもち、多めに削ればいいのでは?


まさか。生活歯であるので削り過ぎると中の神経が露出する。


それに、高さを低くしているのだから、必要以上に削って低くなると被せた冠が外れ易くなる。


支台歯の高さがあればあるほど冠が外れにくいのは子供でも分かるだろう。


歯の山(咬頭)と谷(中心窩)を縮小させるように削合し、適切なクリアランスが確保できていることを確認したら、次のステップに進む。


隣接面の削合へ。