整形番組について | 神田松之丞ブログ

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毎月のスケジュールと、演目などを更新していきます。

また、自主興行のテーマなども書いていきます。

TVで整形の番組を時々やってる。あれ見てて、つくづくもう黄金パターン出来ているなぁと思う。歌舞伎でいうところの六代目の型です。みたいな安定感。

世間一般の整形に対する価値観(整形なんてするもんじゃない)の代表タレントの集結。

強く否定するデヴィ夫人であり、男の建て前中尾彬、そして優しく否定のあき竹城、ブス代表の森三中。全部分かった上での姉御肌の江角マキコみたいな。

何かもうフォーメーションが出来ている中に、
「整形したっていいじゃん」みたいな若い世間知らずっぽい女が登場する。

それをよってたかって否定するという感じだ。

アナウンサーの呼び込みも「さぁ、整形モンスターの登場です」には笑った。それは人として失礼だろうと。

時々、本当に不細工でどうしようもない女には、いかにブスで苦労したかのVTRが流される。

そこでご意見番も思わず涙とか。

そういうレベルでは整形しても良い空気になり、綺麗になり登場という。
「えー、こんな美人に。良かったね。性格も明るくなったよ。」とか言う。

何なんだその感じはと思う。

TV的に視覚的な整形前、整形後とかいいんだろう。さぁ、この整形した顔はCMの後とか。エゲツない手法だったりして面白い。

人間の世間体と好奇心と本音と、色々なものをくすぐってくる感じが面白いなぁと思う。そして確実に需要があるんだろうね。

別にこういうのを肯定するわけでも否定するのでもなく、よく出来た型だなと思う。

誰が考えたのか知らないが、本当に感心する。

強いていうならば、あの御意見番枠、講談に欲しいなぁと思う。

ああいう世間代表、文化人枠に講談師をいれて欲しい。大島渚的なポジションでいきたい。時には怒鳴ったりして、感情で訴えていきたい。

大岡越前的な、最後まとめるかんじでもいいし。ワイドショーのコメンテーター的なのも。

あと、相撲中継のゲスト枠もあるなぁ。文化人の。

貞水先生とかそういうポジションあると思うけどやらないなぁ。「ガキの使い」とかは出てたりするのに。

そこまでいくまでが、大変なんだなぁと。

ただ、仇名が「ブスゴリラ」と言われている女の再現VTRに、特殊メイクなしで出ている女優とか、どういう気持ちで出ているのかなとか考える。色々夢もあるだろうに。

つくづく、どの世界もそこまでいくのが大変なんだよなぁと思う。