A級戦犯合祀と昭和天皇

靖国神社の神社規則に［靖国神社は、明治天皇の宣らせ給うた『安国』の聖旨に基き、国事に殉ぜられた人々を奉斎し］と定められ、明治維新以降の戦没者ら246万余柱を祀っている。



1978年、当時の宮司松平永芳氏が、極東国際軍事裁判でA級戦犯として死刑判決を受けた戦争指導者14人を、密かに合祀した。


その事実を知り得て以降、昭和天皇は一度も参拝されず、1988年、当時の富田朝彦宮内庁長官に『あるときにA級が合祀され、（中略）だから私はあれ以来参拝していない。それが私の心だと』語られたとの、メモを残されている。


昭和天皇ですら、A級戦犯合祀に気付くのに時間を要するほど密かに進めたA級戦犯合祀を、韓国や中国がいち早く気付かず、靖国神社参拝に異議を唱えだした時系列に、参拝是非の論点をずらしたり、昭和天皇ですら参拝を躊躇われた［靖国神社参拝］を、外交上国益を損なう可能性を承知の上で、［なんとも奇妙な薄ら笑いを口許に浮かべながら、靖国神社参拝を繰り返す無神経な政治家］と、それをいちいち取り上げるテレビ等のマスコミ報道の真意が、皆目理解できない。