「大阪経済の現状と地域経済の特性」
2010年9月13日、関西中小企業研究所の第5回研究会が開催されました。
「大阪経済の現状と地域経済の特性」と題して大阪府産業経済リサーチセンターの松下主任研究員に講演をしていただきました。

まず、大阪産業の全体像を俯瞰しました。
大阪経済の規模はオーストラリアの経済規模と同様で日本経済に占めるシェアは約8%。
産業分類ではサービス業が製造業をどんどん上回っている。
医療・福祉関係も増え、その他は微減の傾向。
生産額でも製造業の減少とサービス業の倍を上回る増加が際立つ。
製造品出荷額では大阪府11,399,202、東京都5,973,328(百万円)と多い。
東京は印刷関連が多いのに対し、大阪は金属製品製造業が圧倒的に多い。
さらに、地場産業はタオル、人造真珠、歯ブラシなど63業種。
大阪産業の各種集積の特徴を地域的に見ると、
●大阪市地域(大阪市周辺域)は豊富な業種、問屋、卸売りの集積。
●北大阪地域(守口門真市域)は機械金属系、かつて大手家電城下町、集積崩壊。
●東部地域(東大阪市域・八尾市域)は機械金属系、小規模、事業所数多数、横請け、工程歯抜け現象。
●泉州地域(堺市域・泉大津・和泉市域)は機械金属系、繊維系、化学系、大手系列で規模大きい。
●泉南地域(岸和田市域-りんくうタウン)は機械金属系、繊維系、独立系で規模大きい。
集積のメリットは取引の利便性にあるが、廃業による工程歯抜け、横請け厳しく生産コストの上昇につながっている。住工混在で設備更新に遅れや、操業時間の制約で操業環境が悪化している。
まとめると、
1.事業所数等において、中小企業のウェイトが高い。
2.製造業のウェイトが1985年には高かったが、近年、卸売・小売業およびサービス産業が増加している。
3.製造業の産業集積を取り巻く経営環境は厳しい。
4.大阪産業は、繊維分野で、国内での事業所、就業者数、生産額におけるウェイトが高い。