このアイスを見かけてすぐさま買ってしまった。
「ビバ」のついた名前、イチゴ味のアイス、この特徴にピンと来たら110番
――ではなくて、これはもうビバオールの後継品で間違いない。
この色使いもビバオールそっくり
ビバオール、それは1970〜1980年代に子供だった世代には忘れられないアイスだ。
(念のために調べてみたら、東北地方でしか販売していなかったようなので、
知名度は全国区とはいかない)
木製スティックに先端の尖った三角形のフォルム、
先端部にはイチゴソースというか、イチゴジャムが入っていた。
残念ながらビバリッチは四角形
でもイチゴソースは入っているから再現度は高い
これで一本30円(だったと思う)という非常にリーズナブルな値段で、
毎年夏になるとお小遣いを握りしめて駄菓子屋へ通ったものだ。
そしてビバオール最大の魅力、それは「当たり付き」なんよ。
スティックに「ビバオール」の焼き印があれば、もう一本ビバオールが食べられるのだ。
半当たりというのもあって、「ビバ」だけの焼き印と「オール」だけの焼き印は、
会わせ技で一本交換できるというシステムだった。
「当たり付き」、小学生にとってこれほど甘美な響きはそうそうない。
だから、当たりのスティックはきれいに水洗いして交換するまで大切に持っていた。
今で言うプリペイドカードかクーポンと同等の価値があったと思うね。
ところで、ビバとオールが上手く揃えば問題無いが、ビバとビバ、オールとオールしか
ない場合もある事は容易に想像がつくだろう。
そんな時は裏技を使うのだ。
「おばちゃ~ん、ビバとビバだけどいい?」
「ああ、いいよ」
「やった!おばちゃん、ありがとう」
おばちゃんの裁量で、半当たりスティックも無駄にならずに済んだぜ。
その当たりスティック、拙者はメーカーに送り返しているものと思い込んでいたが、
ある時、おばちゃんが当たりスティックを人目につかない所で
バキッと折って捨てているのを見てしまった。
何か、とんでもない秘密を知ってしまったような気がして、友達には言えなかったものだ。
ビバオールにはイチゴ味の他にチョコ味もあったが、こちらはあまり出回っていなかったようで
ビバオール=イチゴ味と憶えている人の方が多いだろう。
そんなノスタルジー満載のビバオール、今ではビバリッチだが、当時よりも
美味しくなっていると感じたので、この夏の間に是非とも食べてみてくれ。