今年の4月に行った栃木県佐野市にある城、唐澤山城址ですが、あまり時間がなく

 

ゆっくりと見学することが出来なかったので、今年2回目の登城となりました。

 

昨日、10月2日(水曜日) 家を出たのが6時前 自宅から100㎞程度なので

 

高速道路を使わずに、一般道で向かいました。片道で3時間程度で到着しました。

 

駐車場(レストハウス)は平日の朝方 空いています。下写真左側にトイレがあり、

 

小用を済ませ早速探索を開始しました。

 

 

ここが登城口になります。

 

唐沢山城は、唐沢山(標高247m)の山頂に本丸を構築し一帯に曲輪を配し

 

標高241m、比高200mと言う国指定史跡の連郭式山城です。

 

最初の築城は、平安時代に927年に藤原秀郷が唐沢山に城を築いたとされています。

 

その後、1180年に藤原成俊が再び唐沢山城を再興し、この時から「佐野氏」を

 

称しました。

 

唐沢山城は相模の北条氏、越後の上杉氏の二大勢力圏の境界線にあり、

 

佐野昌綱は越後の上杉謙信と結んで北条氏政と戦いました。

 

 

昌綱の子・宗綱の時代に入ると佐野氏は上杉氏と決別し、1587年には北条氏康の

 

五男・氏忠を養子に迎え北条氏と和議を結びます。

 

上杉氏との決別に際し、上杉軍の攻撃(唐沢山城の戦い)を受けた唐沢山城は

 

堅固さを見せつけたことから、関東一の山城と賞賛されるに至り、やがて

 

「関東七名城」の一つに数えられる名城となりました。

 

1590年、豊臣秀吉による小田原征伐では当主の佐野房綱が豊臣方に付き、

 

城内の北条勢を一掃します。

 

縄張り図をみると平場が多く見受けられます。また北側には山に起伏を利用した

 

竪堀が多く、まさに難攻不落に城といえるでしょう。

 

いきなり、くい違い虎口が出現しました。

 

土塁をくい違いにして敵兵が直線的に進入できないようにするなどの工夫が

 

施されています。

 

 

ここを過ぎると天狗岩があります。

 

山頂からは南から東方への眺望がよく、関東平野一望の絶景を楽しめます。

 

見張り台の役割を果たしたものと考えられています。

 

 


 

天狗岩を降りて、先に進むと井戸が左側にあります。今でも枯れないようです。

 

 

 

一つ目に鳥居を潜り、先に行くと神橋があります。

 

お城の山頂部を東西で分断する四つ目堀は城の防衛拠点の一つです。

 

かつては曳橋が架けられており、いざという時は橋を引き払い城内への敵の侵入を

 

阻止できたと言います。

 

 

 

橋から反対方向を撮影しました。堀も当時はもっと深かったと思われますが、

 

遺構が確認できるのは嬉しいですね。

 

 

この先、三の丸に先に向かいます。ここでは、かつては賓客の応接間があったとも

 

されています。

 

 

 

再び大手道を進みます。

 


この先に社務所があり、そこで100名城スタンプを押します。

 

 

社務所の隣に南城址があります。ここからの景色も最高ですが、樹木が茂って

 

いるのが残念ですね。

 

 

見通しが良ければ、スカイツリーを確認できるようです。

 

唐沢山城が廃城となったのは、江戸の火災を山頂の唐沢山城より発見して早馬を

 

出して江戸に駆け参じたことで、かえって江戸を見下ろせる所にお城を構えることは

 

けしからんと家康の不興を買った、または徳川政権の本拠地である江戸に近い山城は

 

禁止されたとする説があります。


 

南城址下には石垣があり、堀切に跡が確認することが出来ます。

 

 

この先を進みと唐沢山神社(本丸)があります。

 

 

 

現在は、唐澤山神社が鎮座しますが、かつては「奥御殿」があったとされ周囲に

 

高石垣が巡っています。

 

 

 

鏡石が本丸付近に確認できます。この付近立ち入り禁止になっていて、自分との

 

写真(大きさ確認する意味)が撮れませんでした。

 

 

 

 

 

本丸下の高石垣が有名です。

 

関東地方では珍しい「高石垣」は、幅約40m高さ8mを越える大規模なもので、

 

西日本の技術を導入して築かれたものと考えられています。

 

 

 

本丸下に位置し茶の湯に使用された井戸で、別名「がんがん井戸」とも呼ばれます。
 

深さは約25mもあり龍宮迄つづくとも言われています。

 

 

境内には4〜50匹の猫達が飼育されているようで、近隣の「猫好きが集うスポット」

 

でもあるようです。慣れているので、触れても嫌がりません。

 

 

この時期はやぶ蚊対策をしっかりしたのですが、脇に逸れて、草木の中を探索すると

 

蜘蛛の巣が顔に張り付き大変でした。