(振鈴が用意された)
本日,筆者は団体臨時列車として運行された「〇〇のはなし」に乗車しました.この運行で,「〇〇のはなし」は美祢線への入線を初めて果たしました.早速ですが,即日全行程の1記事化を行います.
まずはこの場を借りまして,企画していただいた阿知須のレンタルレイアウト店「sMALL wORLD」,およびJR西日本・日本旅行の皆様,お見送り・撮影をされた皆様へ御礼申し上げます.列車は文字通りの満員で運行されました.ありがとうございました.
下関駅のシンボルとして,日本遺産に指定されている「振鈴」が出発に際し特別に列車の横に展示されました.これは偉大なことです.
行き・下関→東萩(山陰本線経由)
現在,幡生工場では117系の解体が進んでいます.
その後山陰本線に入りますが,行きは途中駅でのドアが開かないことを除き通常の「〇〇のはなし」と同じダイヤです.
今回は「〇〇のはなし」への改装時に追加改造された,和風内装の1号車を利用しました.筆者は複数回「〇〇のはなし」に乗車していますが1号車の利用は初めてです.
1号車には沿線の民芸品などの展示があります.
なお,2号車は「みすゞ潮騒」時代の内装を流用しており,カウンターがあります.
そこで,ジオラマ作成の参考になりそうな地形を選んで撮影を行っていました.
新たな発見としては人丸駅の鳥居が挙げられます.人丸駅は外国の報道を発祥として人気スポットとなった「元乃隅神社」の地理的な最寄駅です.ただし実際に行くにはタクシーまたはレンタカーが必要です.
参加者には弁当が配布されました.通常の「〇〇のはなし」を運行する際に予約購入できる「夢のはなし弁当」「みすずのふるさと弁当」をベースに予算に合わせてアレンジされた趣の弁当であり,調製も同じく「小串屋」となっています.「出汁巻」「ローストポーク」「谷中飯」が印象に残りました.かけ紙も凝った内容になっていました.
(申し訳ありませんが画像公開は差し控えさせていただきます)
撮影地としても名高い「玉江〜三見」の車窓です.KATOは「瑞風」のプロモーション用としてこの区間のジオラマを制作しており,ぜひ,KATOに山陰特急用のキハ181系(3両)を製品化していただきたいと思いました.
側面表示は「団体」でした.この列車は店名にちなみ「スモワのはなし」と名付けられています.
この車両は「〇〇のはなし」以外の幕が入っていないことが判明しました.
萩市の滞在時間は1時間程度であり,東萩駅徒歩数分の売店で食料を購入することがやっとでした.
帰り・東萩→厚狭→下関(美祢線経由)
出発前に,14:00から「兵庫テロワール旅号」の申し込みが開始されましたが,申し込み様式が複雑であること,1名用の席(特に城崎温泉)は少数であること,サーバーが混雑していたなどの事情もあり申し込みができませんでした.高額な設定でありながら,複数人数向けのコースも2時間で程なく完売する「サロンカーなにわ」の人気の高さが窺えます.余部鉄橋をわたるシーンは貴重ですが,費用や体力の面もあり,筆者が現地に行くことはないと思います.申し込みができた皆様におかれましては安全に楽しんでいただければと思います.一方,今回が最後の運行であっても全く驚きませんが,もう少し「サロンカーなにわ」の活用を考えていただければと思います.
話を戻します.帰りは14:13発で,これは通常の「〇〇のはなし」と同様です.
元乃隅神社の人気にあやかってか,長門市駅の0番のりばであったところに鳥居が大量に建てられており,新たな注目ポイントとなっています.長門市駅では行き・帰りとも駅員の方による歓迎を受けました.
それでは,山陰本線を右手に,美祢線へ入ります.「〇〇のはなし」にとっては初の旅路です.
(以前も企画はなされていましたが中止となっていました)
長門湯本など,美祢線の急行停車駅クラスの駅も通過していました.
山口県を代表する旅館の一つ「大谷山荘」を通過します.今回の運行の中心です.
この区間はなかなかの山合いを走ります,
途中の於福駅では地域住民による熱烈な歓迎が,それも美祢市のキャクター「ミネドン」やJAのキャラクター「ほうれん子」も登場していました.ただしドアは開きません.
重安駅です.こちらは「ホキ9500」の発送拠点となっていました.美祢線が幹線たる所以です.
さらに先に進むと,美祢の工場の煙突が見えてきました.
しばらくすると留置線跡が見えます.こちらはかつて「セキ6000」「セキ8000」「タキ1100」などが大量に留置されていた場所です.
工場へ向かう引き込み線もあります.実に2013年まで使われていました.そして,美祢駅をゆっくりと通過していきます.
さらに南大嶺駅も通過します.こちらもかつては大嶺駅へ向かう別の線路が存在しており,そのためかホームを改造した跡が見られます.
線路は厚狭川沿いに進みます.海が近いとは思えない光景であること,そしてかつて毎日何十本も貨物列車が行き来していたことが信じられない光景です.
「厚保」と書いて「あつ」と読みます.
厚狭機関区跡は現在はソーラーパネルが敷き詰められています.一方,通常の「〇〇のはなし」の車窓に見られない新幹線の姿が見えました.
厚狭に到着しました.
実は新下関のこのシーンを営業列車として見ることができるのは今回の運行が初めてです.貴重な運行でしたが,撮影者の姿は思ったより少なかった印象があります.
幡生工場ではこの1日で解体作業が進んでおり,中間車の姿が出てきました.
そして下関に到着します.
動画
2022/8/11に動画を追加しました.
おまけ:「シン・ヤマグチ駅」
その後筆者は新山口駅に戻りましたが,その際,旧塗装の105系が新山口駅に留置されている姿を見ることが出来ました.
105系K02編成の旧塗装化は宇部市のプロモーションおよび「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」とのコラボレーションの意味合いが強いですが,「新山口駅」の8番のりばの駅名表示も「シン・ヤマグチ」になってしまいました.こちらは山口県立山口美術館で開かれているエヴァンゲリオンの監督「庵野秀明展」とのコラボレーションであり,9/4までの会期中この状態になっています.この組み合わせはぜひ押さえておきたかったですが,初回の訪問で見ることが出来ました.
旧塗装化されたとはいえ,当時の塗装とは細部が異なります.よくあるラッピングではなく塗装されているため,次回の検査までという比較的長い期間,この姿が見られるのではと思います.