仏壇屋はなぜつぶれないのか?
先日、上野近辺を歩いていて、
ふと、思ったことがある。
銀座線の稲荷町駅の周辺には、
かなりの数の仏壇屋さんがある。
「まるで、仏壇界の秋葉原やぁ~!」
と彦丸張りに叫んでしまうほど。
そこで、ふと考えた。
「そもそも、仏壇なんて、
人生で、そうそう購入するもんじゃないけど、
この店の人たちはやっていけんのか?」
昔、「さおだけ屋はなぜつぶれないのか?」
という本が流行ったが、儲かりそうもない事業でも
何かとからくりがあるものである。
そこで、私の疑問。
①仏壇屋さんのビジネスモデル、
そのキャッシュポイントはどこにあるのか?
②なぜ稲荷町にあんなに群生しているのか?
②について、ちょっと注釈すると‥
すぐ近くの河童橋道具街のように、
飲食店経営者が、店を作るときなど、
河童橋に行けばすべての道具が入手できると、
そこに専門店が集まったというのは理解できる。
秋葉原も同様で、ああいう町は
消費者にとっては非常に便利な街だ。
ところが、浅草橋の人形店や
稲荷町の仏壇屋のような町は、
同業者が集まっているメリットが
いまひとつ分からない。
そこで、いろいろ調べてみたら、
仏壇屋のからくりが分かってきました。
先ず、仏壇屋の主なキャッシュポイントは以下の3つ。
1.店頭販売
2.お寺と葬儀屋への卸
3.位牌の文字彫り
1.は、勿論、仏壇本体よりも数珠や線香などの
小物の売り上げが多いそうですが、
仏壇や位牌などは利益率も高そうですよね。
そして、2.と3.の主な顧客はお寺ということになります。
3.は、特殊なプリンターを使って、
位牌や塔婆に文字を印刷するらしいです。
なるほどなるほど!
だから、結構新し目の仏壇屋さんがあるのか!
確かに、いい顧客がいれば、
塔婆や位牌の文字堀注文は、定期的に来るから
なかなかいい商売かもですね。
では、なんで②なんだ?
と思っていろいろ調べても、
江戸時代、最も寺院が集中していた地域で、
当時から仏具商などが並んでいた
ということだけしか分かりませんでした。
まぁ、その名残だとしたら、
あの辺りの仏壇屋さんは
皆、相当の歴史を持ってやっているのか?
…と、そのあたりもまた、
新たな疑問が芽生えてきました。