私が小学生の時、夏休みになると母方の実家にお泊まりに行っていました。日中は私・2つ年の離れた弟・いとこの姉妹で楽しく遊び、夜になると私と弟だけ居間の隣にある和室で寝るのですがその和室の棚の上にフランス人形が2体置いてあります。少し不気味なフランス人形なのですが、何年も通って見慣れていた私は特に気にも留めず弟とひとしきりおしゃべりして寝ることにしました。眠りについてしばらく経った頃、私は何か嫌な予感というか違和感を覚え目を開けました。上半身だけ起き上がってキョロキョロ周りを見渡しましたが何も起きていません。弟も横でぐっすり寝ています。「・・・なんもないか。寝よ」そう思い棚の上のフランス人形を見ると、左側のフランス人形が歩くようにじたばたしていました。「えっ?」そう思ったのも束の間、すぐにフランス人形は動かなくなりました。「ああ、これって動く仕組みなんだな」という謎の言い聞かせを自分にして、また眠りに落ちました。―翌朝、私はさっそく母方のおばあちゃんに昨日見たことを話しました。するとおばあちゃんは驚いた表情で「あの人形は動かないもんだよ」そう言いました。確かに何度見てもぜんまいなどは無く、動くようには思えません。その瞬間から私は急に怖くなり、もうその和室では寝れなくなりました。あれはいったいなんだったのだろうか・・・
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