告知から半年が経ってもなお、私の心はポッカリ穴が空いたまま。


例えば家族でクイズ番組を見てれば『ステージ』という言葉にいちいち反応したりして。
ましてや『ファイナルステージ』なんて言葉を耳にするだけで、もはや私にはクイズの問題どころじゃなく、そのフレーズに気持ちは動揺してしまう。

あとは 
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの岩田剛典(通称:がんちゃん)の呼び名に抵抗もあったりして。


告知から半年も経つのに、未だ抜け出せない低次元な現状。


そんなわけで、今の我が家では『がん』というフレーズは禁句になりつつある。


自分では淡々と過ごしているつもりでも、時に不安や戸惑いの気持ちが押し寄せてくる時がある。
そんなネガティブな気持ちを私が言おうものなら(言わなきゃいいだけの話ではあるけれど)………

娘(19才 大学生 )は
「またその話? だから家に帰ってくると気が重くなる」
「で?私に何を言ってもらいたいわけ?」と嫌そうに返事が返ってくる。

そんなやり取りを見ている息子(高2)も正直、嫌気がさしている様子。

もちろん旦那も。


不安な気持ちを口にする無様な母。
年頃の子供にすれば見苦しく煩わしい存在でしかないのだろうね。


そりゃそうだよね。
解決の糸口の見付からない面白くもない話を堂々巡りに聞かされるんだし。


私がもし近い将来、新たな治療の選択を迫られる事態になった時、この家族は私にどんな選択を許してくれるのかなぁ。


もはや今の私には、抗がん剤治療をしながら、人として母として気丈に生きる自信なんて…ないや。
むしろ治療に伴う副作用で、今以上に家族に不愉快な思いをさせてしまうと思う。


癌患者になってみて感じること。


自分が誰かのために必要とされ、それを言葉に出して言ってもらえることで、それこそがモチベーションとなり、きっと辛い治療にも耐えられるんじゃないかなぁ。


何も小難しい説得や軽はずみな励ましなんかはいらない。


ただ「生きて欲しい」
そのたった一言で救われるし、不安な気持ちもぶっ飛ぶ。


この半年間「生きて欲しい」を聞きたくて…でも決して聞けることのない言葉。


一番身近な家族にさえ言ってもらえない言葉。


悲しい。


自己紹介およびこれまでの経過についてはこちらをご覧ください。


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