2018年12月25日発売『私は歌手』
otonanoサイトでは、この企画に連動して「天地真理への100の質問」を実施。
このBOXは凄い。気合いが入っている。定価11000円(送料込み)でいつでも買えるものであるが、宝物である。まず、CDBOXのタイトルが目につくわけですが、最近(2018年)、動画サイトなどで歌手としての天地真理が再評価されている。そこで今回は、「アイドル」天地真理ではなく、「歌手」としての天地真理を全面に出した企画である、ということです。
BOX 250x142x26 mm
裏。
ブックレット
裏
写真26ページ
Photo News 10ページ
天地真理への100の質問。
天地真理からのメッセージ。2ページ4000字。
解説:中崎あゆむ氏。4000字。
BOXの表紙は、『GOLDEN☆BEST』のジャケット写真と同じ。制作者の一番のお気に入り写真のようです。
箱そのものも良いが、ブックレットが素晴らしい。写真はグレースケールというのか?カラーではないが、どれも素敵な写真ばかりである。誰が選んだのか知らないが、よくも全てよい写真ばかり選んでくれたものだと感動してしまうほどです。やればできるのである。
Photo Newsがまた素晴らしい。写真と日付け入りで、資料としての価値大。
天地真理への100の質問。これは感動もの。ソニーミュージックのwebページにも掲載されているが、若干、質問内容が異なるようです。どれが違うのか、確かめている時間がないのでわからないです。
天地真理からのメッセージ。これも必読。
収録曲について。
今回の目玉は、
5 レア音源コレクションの5曲。これらの曲は、通常ならLP盤に収録されるものだったのかもしれないが、LPが、ライブ盤、ミュージカルと続いたので、未収録となってしまったのかもしれない。
中でも、想い出のセレナーデ(アレンジ歌詞違い)。シングルバージョンと甲乙つけがたい仕上がり。解説によると、
当初は「青春のセレナーデ」というタイトルで「恋と海とTシャツと」にカップリングされることが告知されていたが、
シングル曲として気合を入れて作った曲だったと思うが、プロダクションの許可が下りず、B面に回した。しかし、傑作であるのでB面として終わらせるのはもったいない。次のA面で使いたい。そんなところだったのかと。しかし、そのままカップリングで使われなくてよかったですね。
6 DVD真理ちゃんシリーズ・コレクション。
1~14までは2006年の『プレミアムBOX』に収録済み。今回追加されたのは、
15・好きだから
16・ある日私も
17・青春
18・思い出の足音
2018年は、まだCSの再放送が始まっていなかったので、こんな映像まであるのかと、見た人は驚いたに違いない。
他は、既存の曲だが、
2 フォーク・ポップスコレクション Vol.1
3 フォーク・ポップスコレクション Vol.2
48曲全てカバーとライブ曲。アイドル性よりも「歌手」を前面に出した今回の企画の真骨頂とは、フォークとライブとカバー曲だということです。デビュー曲と1stアルバムの路線であり、それが本人の希望でもあったようですが、BOXの制作者は、当時の曲の制作とプロデュースをしていた人たちでもあるのですね。
中島二千六氏の2016年のコメントを引用。
「声からすると、天地にはフォークの世界しかないんです。だから、『水色の恋』のイントロは彼女に合っている。原点といってもいい。僕はずっとそう思っています。だけど、アイドルとしてはそれじゃだめ。彼女に演じてもらうためには、アレンジを変えたり、詞の世界で共感を得たりしなきゃならない。そういう世界観を作ってきたわけです」
制作:中曽根、中島、白川氏らは、2018年当時はとっくに退職していたはずだが、この手の企画となると、OB(といっても元社長や取締役だが)の出番となるようですね。
4 オリジナルソング・コレクション
アルバムB面からは24曲。選曲から漏れた主な曲は、
「オレンジ色の旅」「夏を忘れた海」「もの想う季節」「あなたが教えてくれた歌」「私の場合」「小さな人生」「家なき子」などなど。
「夏を忘れた海」は、70年代はベスト入りの定番中の定番だったわけですが、飽きてしまったのかもしれない。選曲は、その他との兼ね合いと、バランス、その時の気分で変わるものであり、今選べばまた違ったものになるに違いない。
今回のBOXは、「アイドル」天地真理よりも、「歌手」天地真理を前面に出した企画ということですが、それは目的を果たせているのですが、やはり凄いと思わざるを得ないのは、そのアイドル性と、圧倒的なルックスですね。写真をふんだんに使った今回のような企画となると、天地真理さんは断然に輝く。他を寄せ付けない。今回のブックレットと写真は本当に素晴らしい。箱そのものも所有感抜群。
天地真理さんは、ソニーミュージック躍進の大功労者であり、OBの偉い人たちの思い入れが伝わってくる今回のBOXは、絶対に、買い。
おわり。